ミルビィブログ

ノウハウ

動画研修のメリットとデメリットは? 始め方や実施のポイントも解説

最終更新日:2023年12月20日

近年、ビジネスを取り巻く環境の変化に伴い、あらゆる面で合理化・効率化が求められるようになっており、人材育成や研修実施もその例に漏れません。そこで、OJTや1on1面談などと並んで注目されているのが「動画研修」です。動画研修には、時間や場所を選ばずに受講できる、費用対効果が高いなどの大きなメリットがあります。一方で、動画研修には不向きな内容や取り組む際の注意点もあります。今回は、動画研修の基本的な考え方から効果的に実施するための具体的なポイントまで、わかりやすくご紹介します。

▶︎ 関連記事:【社内研修の前提知識】効果的な研修の設計手順と施策効率アップのポイント
▶︎ 関連記事:【OJT・Off-JT】の活用法と使い分けのポイントを押さえて効果的な人材育成を実現!

動画研修とは

動画研修とは、ビデオコンテンツを教材として学習する研修方法です。一般的には、企業(講師)が研修内容をまとめたビデオコンテンツを配信し、従業員(受講者)がオンラインで視聴する形式を意味します。あらかじめ制作した録画コンテンツを活用する場合を「オンデマンド研修」、講師による講義をリアルタイムで配信する場合を「オンライン研修」と区別する場合もありますが、本記事では前者に焦点を当てて解説します。

また、動画研修と同じオンライン形式の研修に「eラーニング」があります。eラーニングもオンライン上で学習に取り組み、教材にはテキストや音声のほか、ビデオコンテンツを用いることもあります。動画研修はeラーニングの一種であるといえるでしょう。

▶︎ 関連記事:研修内容の種類と形式一覧! もう迷わない選び方チェックリスト付き
▶︎ 関連記事:オンライン研修とは? メリット・デメリットや注意点、ツールを解説

動画研修のメリットとデメリット

動画研修は、研修を提供する側にも受講する側にも多くのメリットがあります。新人研修や業務のマニュアル化のほか、自社製品やサービスへの理解を深めたり、経営者からのメッセージを発信したりする際にも幅広く活用されています。

動画研修は、プラットフォームの進化やリモートワークの普及に伴い採用する企業が急増しています。導入には相応のコストやリソースが必要になりますので、まずは理解を深め、効果的な実施を目指しましょう。

動画研修のメリット

動画研修のメリットをまとめた図。動画研修には、受講者がいつでもどこからでも、何度でも研修動画を視聴できる「研修の実施効率性」、視覚的・直感的な理解を促す「効果性」、集合研修等でかかる宿泊費、交通費等についての「費用削減」、同じ研修動画を配信することによる「質の担保や研修内容の再現性」、の4つのメリットがある

受講者が学びやすい

動画教材は、それぞれが都合の良い時間・場所から視聴できるため、勤務時間や勤務地の制約にとらわれず受講できます。また、繰り返し視聴できることから、定着率の向上や苦手な部分の克服にも役立ちます。

高い学習効果

動画教材では情報を視覚的に伝えられるため、受講者の興味を惹きつけやすいだけでなく、より多くの内容を直感的に伝えることができます。機器・システムの操作方法や作業手順の説明、ビジネスマナーなどの表情や動作を伴う研修に、高い効果が期待できます。

コスト削減

従来オフラインで行っていた研修を動画研修にすることで、さまざまなリソースやコストを節約でき、費用対効果の向上にもつながります。具体的には、講師への講演料/研修会場費/会場までの移動交通費や宿泊費/教材や資料の作成費などが挙げられます。

▶︎ 関連記事:社内研修の費用相場や項目は? コストを抑える方法や助成金・補助金についても解説

研修の質の担保

従来の方法では、講師や研修の環境により研修の質に差が生じてしまうリスクがありました。同じ動画教材を使用することで、一定の研修を提供できます。同様の理由で、OJTを動画研修に置き換えるケースもあります。優れた営業や販売のロールプレイングを録画し教材化することで、具体的なスキルやテクニックを紹介できます。

▶︎ 関連記事:【新着ブログ】効率的なオンライン研修へ!「オンデマンド研修」が最適な理由

動画研修のデメリット

動画研修のデメリットをまとめた図。受講状況の確認が難しい点、リアルタイムでの質疑応答ができず、受講者同士のコミュニケーションによる相互作用が期待できない点、受講者のネット環境による視聴エラーやセキュリティリスクが発生しうる点、の3つのデメリットがある

進捗管理が難しい

研修を各自のペースで進められることは、従業員が「受講をしない/進まない」リスクを伴っています。未受講者に視聴を促すためには、誰がどの動画を受講したかという進捗状況を把握する必要があります。ただ配信して終わりではなく、アカウントごとの受講履歴を確認できるようにする等、管理の仕組みが必要です。

コミュニケーションが取れない

動画研修では、講師へのリアルタイムの質疑応答や受講者同士のコミュニケーションが行えないため、対話や相互作用による効果は期待できません。グループディスカッションや実践的な演習を要する内容の場合、またチームビルディングに関わる研修等の場合には、他の形式で実施するか、別の要素を併用する形で提供すると良いでしょう。具体的には、質疑応答や意見交換用のチャットを作成する、対話機能のある動画配信システムを利用する等が挙げられます。

環境・セキュリティの問題

受講者のインターネット環境によっては、動画教材への接続や再生が難しい場合があります。また、多数の従業員に対して配信する場合、管理者側も大量のアクセスに耐えられるシステムを用意する必要があるほか、ライブ配信を行うケースでは配信機材やソフトの準備を行うようにしましょう。また、動画研修に限った話ではないものの、オンライン上で実施される研修では情報漏洩のリスクにも注意する必要があります。

動画研修の始め方

まずは、通常の研修施策の計画と同様に、動画研修を実施する目的を明確化しましょう。動画の制作・配信自体が目的化してしまうと、十分な効果を上げることはできません。研修実施後に効果測定を行うためにも、受講率や理解度等の定量的な目標値を決めておくと良いでしょう。

次に、研修動画の制作方法を決める必要があります。動画教材はさまざまな方法で制作が可能です。自社で作るのか、動画配信システムを利用するのか、外部へ発注するのか、その場合は誰がどのように依頼をするかも具体的に計画します。撮影から配信まで自社で行う場合、撮影機材やシステムの導入も必要です。条件やニーズに応じて検討しましょう。ただ、最近では撮影から編集までスマートフォン上で行うこともできるため、複雑な編集が必要ないのであればまずは簡単に始めてみるのもよいでしょう。

動画の作成、配信・受講のスケジュールも決めておきます。受講率を高めるには、配信日程や受講方法の周知が重要です。実施中は、受講者の進捗管理や理解度チェックのテスト、アンケートも欠かせません。受講者に必要なサポートを行うとともに、フィードバックを活かして研修の問題点を特定することができます。研修後には効果測定を行い、改善に取り組みましょう。

従来の研修方法からの切り替えや社内の承認を得ることが難しい場合には、既存の研修を撮影してアーカイブ化した動画や、会議を録画した動画を社内で共有することから始めることをおすすめします。これにより、動画研修のメリットや利便性を部署内外に認識してもらうことができます。

動画研修の注意点

動画研修には、向き不向きがあります。対話形式のeラーニングやテキストベースの資料、集合研修やOJT等のメリットも考慮したうえで、バランスよく採用することでより効果的な研修が可能になります。

動画の制作にも注意が必要です。研修動画は1本ごとに短くまとめましょう。長尺の動画では、再生時間のどこで何が説明されていたのか探しづらいため、受講者が復習する際のハードルが上がってしまいます。短い尺でコンパクトにまとめられた研修動画であれば、受講者がスマートフォンから視聴しやすいほか、進捗が明確になるというメリットもあります。

内容も、複雑な情報を詰め込むのではなく、シンプルに要点をまとめることが大切です。やむを得ず長い動画を配信する場合には、伝えたい情報を一方的に詰め込むのではなく、見出しや視覚的なアクセントを加えつつ内容を区切りながら解説するといった工夫をしましょう。

また、前述したデメリットにも留意してください。従業員が受講する意欲を高められるよう、実施前の周知の徹底をおすすめします。そして、受講管理や理解度チェックを実施して適切なフォローを行い、講師と受講者および受講者同士のコミュニケーションの補完や、受講者の接続環境の確保にも取り組むべきです。

まとめ

企業が成長し続けていくために、効果的な研修は不可欠です。しかし、従来の対面式の研修方法は時間的・経済的に多大なコストを要するほか、研修の質の均一化が難しい等の課題があります。

動画研修は従業員が時間や場所にとらわれず受講でき、コストを削減しながら高い学習効果を期待できる魅力的な方法ですが、ダイレクトなコミュニケーションと比較して相互作用が少ないことや進捗管理に工夫が必要といった面もあります。メリットとデメリット、内容の合う・合わないを把握し、企業ニーズや状況に合わせて使い分けることで非常に有効な研修施策になります。

また、研修動画用のパッケージや受講管理システム、理解度チェックのテストを実施するためのプラットフォームなど、適切なツールを活用することで、動画研修の精度を高めるとともに、関連する業務を効率化できます。実施後には効果測定と受講者のフィードバックの収集を行い、さらなる改善を目指しましょう。

社内研修を効率的に行う方法

ひとことで研修といっても、情報漏洩リスクの回避や法令遵守を徹底させるためのコンプライアンス研修など実施が不可欠なものだけでなく、従業員のマインドセットや技能の向上を図るスキルアップ研修といった人材育成目的のものまで、その種類は多岐に渡ります。

どれも重要なものではありますが、研修担当者や受講者が研修に充てられる時間には限度がありますし、予算にも限りがあるため、1回1回の研修の精度を上げる必要があります。

社内研修の受講管理・視聴解析・オンデマンド化ができる「millviポータル」

自社オリジナルの動画共有サイトを構築できる「millviポータル」には、研修を効果的・効率的に実施するための機能が揃っています。

  1. 1. 部署・職位等で柔軟に視聴権限を管理できるグループ管理機能
  2. 2. 動画の視聴ステータスや詳細な視聴行動を分析できる視聴解析機能
  3. 3. 研修内容に対するフィードバックを集めるアンケート機能
  4. 4. 研修内容の理解度を測るためのテスト機能
  5. 5. 視聴者が自分の業務スケジュールに合わせて研修を受けられるオンデマンド配信
  6. 6. リアルタイム・リモートでの一斉配信に向いたライブ配信機能

「millviポータル」を活用することで、実施にかかる工数を継続的に削減することで研修担当者や従業員の負担を軽減するだけでなく、企画→実施→効果測定→施策改善のサイクルを回すことができます。

また、オンライン・オンデマンドで研修開催ができるため、会場費や交通費、宿泊費などのコストを圧倒的に削減することも可能です。

社内研修をもっとラクに、
効果的にする「millviポータル」
「millviポータル」を
もっと知りたい!


millviポータル1
研修施策の改善や
活用方法のお問い合わせ


millviポータル2

電話でのお問い合わせも常時承っております(平日10時~18時)
03-6452-8917


 

ブログ アーカイブ

カテゴリー

✕ 閉じる