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管理職研修の目的や内容、費用相場は? 実施に必要な前提知識を解説

管理職研修の目的や内容、費用相場は? 実施に必要な前提知識を解説

激しい変化を続けるビジネス環境や働き方の多様化を背景として、現代の企業の管理職(管理者・マネージャー)は、現場での迅速な決断や柔軟なコミュニケーションなどさまざまなスキルと能力、時代に応じたアップデートを求められています。

その一方で、将来の経営人材の育成に不安を抱えている企業は少なくありません。本記事では、管理者育成の要となる「管理職研修」の目的や概要、主な研修内容や予算の相場をトータルで解説します。

管理職研修の意義と重要性

管理職研修とは、企業や組織内の根幹をなす管理者やその候補者に対して、必要なスキルや知識を提供するためのプログラムです。管理者は自身の業績に注力するプレイヤー業務に限らず、経営的視点をもち、事業目標の達成に向けてチームや部署といった組織を管理・運営する責任があります。売上などの目標管理だけでなく、部下の育成や業務改善、リスクマネジメント、予算管理・労務管理など組織の運営に必要な数々の役割を担っています。

近年、管理者業務の難化・複雑化はいっそう進んでいます。管理者が個人の経験頼りのマネジメントを行っている場合、大きな成果を上げることが難しいだけでなく、コンプライアンスリスクが生じる可能性もあります。管理者の適切な育成は、企業の継続的な成長のために不可欠です。

▶ 関連記事:【社内研修の前提知識】効果的な研修の設計手順と施策効率アップのポイント

管理職研修の種類と内容

管理職研修の種類は多岐にわたります。主なものでは、管理職としての役割認識やリーダーシップの向上、マネジメントスキルの習得、戦略的思考の育成、意思決定力や問題解決力の強化などが挙げられます。

管理職研修には「新任管理職研修」と「上級管理職研修」の2つの階層があり、研修の目的と内容が異なります。効果的な研修を実施するためには、管理者の役割や課題、企業のニーズに応じた研修内容を選ぶことが重要です。ここでは代表的な例をご紹介します。

プロジェクトマネジメント研修

プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトを成功させるための管理手法を意味します。プロジェクトの責任を担う管理者は、プロジェクト管理の基本的な要素であるQCD(品質=Quality/コスト=Cost/納期=Delivery)をコントロールするスキルを求められます。プロジェクトマネジメント研修では、管理者が組織のリソースを適切に配分し、プロジェクトの立ち上げから完了までのプロセスを計画通りに遂行させるスキルの習得を目指します。

基礎的な内容から、実際に現場で成果を上げるための目標設定や計画書の作成、具体的な実行方法、監督や管理などを学ぶことで、管理者自身の成長とともに、組織力の向上も期待できます。

コミュニケーション/組織管理研修

コミュニケーション研修とは、組織における業務内外の適切なコミュニケーションについて学ぶためのプログラムです。円滑なコミュニケーションが取れていない場合、ミスの発生や業務効率の低下などの問題が起こりやすくなります。

コミュニケーションスキルの習得は、問題解決力の強化や離職率の改善のほか、顧客満足度の向上や取引先との関係性構築にも役立ちます。研修内容には傾聴やプレゼンテーション、ディスカッション、フィードバックのスキルアップに関することも含まれます。

リーダーシップ研修

リーダーシップ研修とは、職務上、リーダー(組織の指導者)としての知識やマネジメントスキル、意思決定力などが必要な対象者に向けて行われるプログラムです。リーダーシップ研修にはチームビルディングやメンバーのコーチング、わかりやすい指示や指導の方法、管理業務に関する知識など幅広いカリキュラムがあります。

新任管理職研修

新任管理職研修は、管理職に就いて間もない管理者や、その候補となる従業員を対象とするプログラムです。管理職として組織を運営するために必要なスキルや知識のうち、基礎的な内容を学ぶ内容となっています。企業によってはコンプライアンスやメンタルヘルス、予算管理なども含まれます。

新任管理職は自身の日常業務と並行して、上司の補佐や部下の指導も求められます。組織として成果を上げる役割を担うため、それまでのプレイヤー視点に加え、管理者視点・経営者視点を併せ持つ必要があります。したがって、管理者としての基礎的なスキルや知識を身につけるとともに、リーダーシップを発揮できるようマインドセットや行動転換を促すことも研修の目的といえます。

上級管理職研修

上級管理職研修は、より高度なリーダーシップやマネジメントスキルを要する役職に就いている人や、その候補者を対象としたプログラムです。役職としては部長以上を対象とすることが多いです。既に管理職経験があり、基本的なスキルや知識を持っていることを前提としたカリキュラムになっています。

この研修では、上級管理職の役割について認識を深めながら、経営層に近い視点を得ることが求められます。組織のビジョンとミッションを理解し、数字を読み解き、戦略的な発想をもって事業を進めるために必要な内容を学びます。業績拡大に向けたプロジェクトの推進、イノベーションの創出、グローバル化への対応、コンプライアンス関係などもテーマに含まれます。

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管理職研修の実施方法

管理職研修の実施方法には、複数の選択肢があります。企業や受講する管理者、研修の目的などにより最適な方法は異なります。

社内研修(研修の内製化)/外部研修(研修会社に外注・委託する)

社内研修は、研修計画の策定からカリキュラム内容の決定、教材などの作成、実施、その後の分析・フィードバックなどを自社内で行うものです。外部研修は、それらを専門とする外部の研修会社に依頼するものを指します。

オンライン研修・eラーニング(リアルタイム研修/オンデマンド研修)

インターネットを利用して行う研修で、時間や場所の制約が少ないことが特徴です。講師や他の受講者とライブ配信でつなぐ「オンライン研修」と、アーカイブ化した動画コンテンツやプラットフォームにある教材にアクセスして学習する「オンデマンド研修」があります。

▶ 関連記事:オンライン研修とは? メリット・デメリットや注意点、ツールを解説
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オフライン研修(インハウス研修/オンサイト研修)

参加者が実際に集合して学ぶことで相互作用を期待できるほか、チームビルディングの機会にもなるといえます。企業内の上級管理職などが講師を担当する場合を「インハウス研修」といい、その組織特有の課題や仕組み、文化をベースとした内容を提供できます。外部の講師に依頼し、社内や特定の施設で行う形式は「オンサイト研修(講師派遣型研修)
」といい、専門的な研修を効率良く実施できます。オンライン研修とオフライン研修を組み合わせるハイブリッド形式も効果的です。

管理職研修の費用相場と内訳

管理職研修にかかる費用の相場

管理職研修にかかる費用は、プログラムや研修期間、受講形式、規模などによりさまざまです。たとえば、研修期間は1日で完結するものから、数日間で集中的に行うもの、数カ月間にわたり定期的に開催するものなどがあります。また、講師を外注する場合、委託先が個人か法人か、そのスキルや経験によっても異なります。

想定しやすいケースとして、仮に「10名前後の管理者を対象に、2日間かけてオフライン研修を実施する」場合、30〜50万円前後が平均的な相場です。数万円程度で実施できるものから100万円以上のコストを要するケースもあるため、研修の目的を明確化し、予算や条件に応じて検討しましょう。外部に依頼する場合は、複数の研修会社から見積もりを取り、最適な提案を得ることをおすすめします。

管理職研修にかかる費用の内訳

オフライン研修の場合、会場のレンタル費用や設備使用料、講師を含む参加者の交通費・宿泊費などが必要なほか、研修内容により資料や教材の作成費、印刷・郵送費などがかかります。また、研修期間中には参加者が業務にあたることができない点も考慮しなくてはなりません。オンライン研修では上記の費用がかからない代わりに、アクセスに必要なパソコンや回線といったITインフラの整備費用、研修プログラムの開発のためのリソースやコスト、オンラインプラットフォームのライセンス料などが必要になります。

オンライン研修を外部の研修会社に依頼する場合、プログラム自体のほか、プラットフォームの提供や実施後の分析・フィードバックなどがパッケージに含まれることもあります。ニーズに合わせてカスタマイズでき、サブスクリプション方式で提供している企業もあります。

▶ 関連記事:社内研修の費用相場や項目は? コストを抑える方法や助成金・補助金についても解説

まとめ

管理職研修は、企業の成長のために不可欠な要素です。組織運営の要となる管理者を対象に、役割認識やリーダーシップの強化、業務遂行やマネジメントスキルの習得、経営的・戦略的思考の育成などを目的とし、多様なスキルや知識を提供します。

管理職研修には「新任管理職研修」と「上級管理職研修」の2つの階層があり、目的や内容が異なります。また、さまざまなプログラムや実施方法があり、研修にかかる費用も大きく異なります。効果的な管理職研修を実施するためには、研修の目的を明確化し、研修の内容と予算に応じて適切なプランを選択することが重要です。

社内研修を効率的に行う方法

ひとことで研修といっても、情報漏洩リスクの回避や法令遵守を徹底させるためのコンプライアンス研修など実施が不可欠なものだけでなく、従業員のマインドセットや技能の向上を図るスキルアップ研修といった人材育成目的のものまで、その種類は多岐に渡ります。

どれも重要なものではありますが、研修担当者や受講者が研修に充てられる時間には限度がありますし、予算にも限りがあるため、1回1回の研修の精度を上げる必要があります。

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  2. 2. 動画の視聴ステータスや詳細な視聴行動を分析できる視聴解析機能
  3. 3. 研修内容に対するフィードバックを集めるアンケート機能
  4. 4. 研修内容の理解度を測るためのテスト機能
  5. 5. 視聴者が自分の業務スケジュールに合わせて研修を受けられるオンデマンド配信
  6. 6. リアルタイム・リモートでの一斉配信に向いたライブ配信機能

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