新入社員研修の定番といえば、自社の会議室や研修施設などで実施する対面型研修が一般的でした。近年では、新型コロナウイルス感染症の影響から、オンラインでの研修に切り替える企業が増えています。
研修をオンライン化することで、スケジュール調整が楽になったり移動コストが低減されたりと、多くのメリットがあります。
では、研修を「受ける側」にとってどんなメリットがあるのでしょうか。対面型研修もオンライン研修も経験がある人に「ぶっちゃけどっちの研修がいい?」と聞いてみたいですよね!
今回は、株式会社エビリーに中途採用で入社したMに、2つの研修の違いやメリットを聞いてみました。
目次
対面型のグループワーク研修、動画による社内知識学習
―Mさんの経歴をかんたんに教えてください。
M:私は、2016年に海運業の会社へ新卒入社しました。そこではIT部門に所属して、約5年間にわたり社内のプロセスマネジメントを担当していました。
学校法人に転職して、約1年間広報部で働いた後、2022年4月にエビリーに入社しました。現在は、セミナー配信や動画活用の課題解決をお手伝いするビデオソリューション(VS)という部門に所属しています。
―多彩なキャリアですね。現在に至るまで、どのような研修を経験しましたか?
M:新卒で入社した海運会社では、最初に対面型研修を受けました。研修では、おもに社会人マナーや業界知識について勉強しました。
座学で学ぶ研修スタイルではなく、ケーススタディを用いたグループワークが多かったと思います。5人程度のグループに分かれて、講師から出題された課題について話し合い、それぞれのグループが発表するという形式でした。
海運会社では、業界特有のビジネス英会話を学ぶ研修も受けましたが、それはオンラインで受講しました。会話には業界用語が多く登場して、しかも略語ばかりでかなり驚いたのを覚えています(笑)。
―業界ならではの研修という感じですね。
M:2社目の学校法人では、OJTが研修代わりでした。約1ヶ月間、先輩社員と一緒に業務をこなして、仕事内容を覚えていくという感じでしたね。
エビリーに入社後の研修は、社内の動画ポータルサイトである「エビちゃん」を通して、オンラインで受講しています。
サイト内にはさまざまなカテゴリーで動画がまとめられています。私はエビリーに入社後、新卒・中途向け動画で社内ツールの使用法、経費申請などの情報を学びました。
▲エビリーにて行われた「動画研修」の一部
インタラクティブな研修ならオフライン。情報のインプットならオンライン。
―Mさんは、これまでのキャリアで対面型の研修と動画研修の両方を経験しましたよね。それぞれの長所やメリットは、どのように感じていますか?
M:対面型研修は、ディスカッションやグループワークなどが活発に行われるので、インタラクティブな研修にとても向いていると思います。
オンラインでも、例えばzoomを使用した「ブレイクアウト ルーム」でグループワークができます。しかし、オンラインはその性質上、コミュニケーションが「1体N」の構図が基本です。1人が話している内容を、他のメンバーが聞くという状態です。
オフラインの場合、5人でのグループワークになった場合、2人で話すグループと3人で話すグループに分かれるといった柔軟性が発揮できます。参加者で何かを考え議論し、結論を出すという研修なら対面(オフライン)の方がいいと思います。
ー確かに、対面型研修はより自由なコミュニケーションに向いているスタイルかもしれませんね。
一方で、動画研修は、会社や研修施設との距離、時間の制約を受けることなく研修ができます。特に「自分の好きなタイミング、好きなペースで学習できる」というのが、研修における動画活用の大きなポイントではないでしょうか。
対面型研修の場合、基本的には朝早くから会議室や研修施設に集まり、場所と時間が拘束されて研修を行うこととなります。
動画の場合、業務が落ち着いたタイミングで見ることができます。学習ペースも、難しい内容は何度も聞き返せるので便利ですよね。逆に、自分がある程度知っている内容であれば、動画を1.2倍速にして視聴できます。
対面型研修で分からない内容があっても、受講者で習熟度に差があるので、その場で質問しづらいじゃないですか。動画なら、受講者を気にせず気持ちよくインプットができます。
研修の目的が「普遍的な情報を伝えること」であれば、動画(オンライン)の方が相性はいいと思います。
―研修では気軽に質問するのが難しいという点は、すごく分かる気がします…。動画であれば、講師の方や他のメンバーを気にせず、分からなければ何度も見返せますね。
M:OJT研修でも、同じことが言えるのかなと。商品知識や社内の情報を、先輩社員が何度も説明するのは大変だと思います。教わる側も、申し訳ないと思ってしまうじゃないですか。
事前に動画で学習しておけば、先輩の負担は大きく減ります。新入社員も、動画を見たうえでより深い質問ができます。
―動画があることで、先輩社員と新入社員にとってWin-Winな状態が作れるわけですね。
M:それに、「動画の方が伝えやすい情報」というのもあると思います。
新入社員の方々は、自社の商品をHPや社内資料でインプットすることになるでしょう。しかし、テキスト資料だけでは伝わらないこともあります。動画による説明は、そうした情報を補完するのに適していると思うのです。
私も「milvi」を知るうえで、先輩社員の制作した紹介動画がとても参考になりました。
他にも、例えば営業部門のノウハウ共有やスキルアップは、動画が適していると思います。「エビちゃん」にも、トップセールスの商談の様子や、milviプレゼンテーションのベストプラクティスが動画としてアップされています。
それぞれの研修のよさを
コミュニケーションを主体とする対面型研修。情報共有を主体とする動画研修。2つの研修は、それぞれにメリットや特徴があります。
新入社員の教育では、両方の研修をうまく使い分けながら、最適な手段を選択できるようにしていきたいですね。
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