目次
1:動画販売の課金方法は
2:継続課金型(サブスクリプション、SVOD)とは
3:継続課金型(サブスクリプション、SVOD)のメリット
4:継続課金型(サブスクリプション、SVOD)のデメリット
5:都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)とは
6:都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)のメリット
7:都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)のデメリット
8:動画販売サービスの課金方法を選び方のポイント
9:動画販売に動画配信プラットフォームを活用しよう
10:動画配信おすすめ記事Pick Up
動画販売の課金方法は
動画販売の課金方法には、主に以下の2種類があります。
・継続課金型(サブスクリプション、SVOD)
・都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)
どちらか一方を利用せずに、併用するサービスもあります。例えば、基本はサブスクで見放題だが、新作映画などは都度課金が必要といった形式です。またそれぞれの課金方法にはメリットデメリットがあります。よって、自社サービスにはどちらを導入すべきか、それとも両方導入すべきか検討する必要があります。
継続課金型(サブスクリプション、SVOD)とは
「継続課金型(サブスクリプション、SVOD)」とは、Subscription Video on Demandの略で、「定額制動画配信サービス」を指します。これは、月額または年額で一定の料金を支払うことで、サービスが提供する動画のライブラリ(見放題の作品群)を自由に視聴できるサービスです。
継続課金型の特徴
特徴1:定額で視聴し放題
一度料金を支払えば、追加料金なしで、膨大な数の映画、ドラマ、アニメなどを好きなだけ見ることができます。
特徴2:オンデマンド視聴
好きな時に好きな作品を見ることができます。従来のテレビのように、放送時間に合わせる必要はありません。
特徴3:広告なし
多くのサービスは広告がなく、ストレスなく視聴できます。(一部の安価なプランには広告が含まれる場合もあります。)
特徴4:自動更新
支払い手続きは一度行えば、解約しない限り自動的に更新されます。
継続課金型(サブスクリプション、SVOD)のメリット
継続課金型(サブスクリプション、SVOD)のメリットは、サービス提供者と利用ユーザーごとにあります。ここではそれぞれに分けて解説します。
・サービス提供者
継続的な収益の確保が可能
毎月または毎年、定額の料金が継続的に支払われるため、売上が安定します。これにより、経営計画や資金計画が立てやすくなります。
収益見込みが立てやすい
過去の契約者数や解約率から、将来の売上を高い精度で予測することができます。
顧客との長期的な関係構築と口コミ効果
継続してサービスを利用してくれるユーザーは売り切り型とは異なり、当然継続的な接点が生まれます。これにより、サービスの改善や顧客満足度の向上に注力することになり、長期的なファン化につながります。そのファンからの口コミ効果も見込めます。
継続的なデータ分析、活用ができる
継続的な利用によって得られる顧客データ(利用動向、好みなど)を分析することで、サービスの改善や新たなマーケティング戦略の立案に役立てることができます。
・利用ユーザー
初期費用が抑えられる
一括で購入する(都度課金)場合に比べて、1回あたりの支払いが少額になるため、サービスを利用するハードルが下がります。
コストパフォーマンスの高さ
特にヘビーユーザーにとっては、月額料金だけで多くのコンテンツやサービスを利用できるため、都度課金よりも割安になるケースが多いです。例えば、SVOD(動画配信)サービスでは、月額料金を支払うだけで多数の映画やドラマが見放題になります。
サービス利用までの手間が省ける
都度購入する手間に比べて、一度課金すれば、ログインするだけでいいので継続してサービスが利用がしやすくなります。
常に最新のサービス・コンテンツを利用できる
継続課金モデルでは、サービスが常にアップデートされ、新しいコンテンツが追加されることが多いため、常に最新のものを利用できます。
多様なコンテンツに気軽に触れられる
料金を気にせずに様々なコンテンツを試せるため、新たな趣味や興味を見つけるきっかけにもなります。
継続課金型(サブスクリプション、SVOD)のデメリット
継続課金型(サブスクリプション、SVOD)には前述の通り、多くのメリットがある一方、デメリットももちろんあります。ここではサービス提供者、利用ユーザーごとにデメリットを解説します。
・サービス提供者
収益化に時間がかかる
サービス開始当初はユーザー数が少ないため、大きく、安定した収益を得るまでに時間がかかります。一方で初期投資が大きい場合、事業が軌道に乗る前に資金が尽きてしまうリスクがあります。
常にサービスを改善し続ける必要がある
顧客に継続して利用してもらうためには、常に新しいコンテンツを追加したり、サービスを改善したりする必要があります。このための開発やコンテンツ制作に多大なコストと労力がかかります。
解約リスクが高い
コストパフォーマンスが良いがゆえに、課金ハードルが低く、課金しやすい一方で、顧客はいつでも簡単に解約できるため、満足度が低下したり、利用頻度が減ったりすると、すぐに解約されてしまう可能性があります。特に、他社との競争が激しい分野では、常に顧客をつなぎとめる努力が必要です。
利益を確保するために多くの利用者をまず獲得する必要がある
月額料金が安く設定されることが多いビジネスモデルのため、顧客一人あたりの売上が都度課金より大きくなるまで、時間がかかります。そのため利用者を増やすことで、利益を確保するビジネスモデルになる場合があります。
・利用ユーザー
利用していなくても料金が発生する
サービスをまったく利用しなかった月でも、解約しない限り料金が自動的に引き落とされます。「今月は忙しくて見ていないけれど、来月こそは…」と考えているうちに、無駄な支払いが続いてしまうことがあります。
長期的に見ると割高になる可能性がある
利用頻度が低い場合や、特定のコンテンツしか利用しない場合、都度課金で必要なものだけを購入する方が結果的に安くなることがあります。
解約すると何も手元に残らない
音楽や動画、電子書籍などのデジタルコンテンツの場合、サービスを解約すると、それまで利用していたコンテンツにアクセスできなくなります。これは「所有」ではなく「レンタル」に近い状態です。
複数登録するとコストがかさむ可能性がある
多くの魅力的なサブスクサービスがあるため、複数登録してしまうと、気づかないうちに毎月の出費が膨らんでしまうことがあります。
興味がないや不要なコンテンツも料金に含まれている
見放題や使い放題のプランでは、自分が興味のないコンテンツや機能も料金に含まれています。一部のサービスだけを利用したい人にとっては、無駄な支払いとなる可能性があります。
都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)とは
都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)とは、商品やサービスを利用するたびに料金が発生するサービスです。
「ペイ・パー・ビュー(Pay Per View)」は、「視聴ごとに支払う」という意味で、主に動画コンテンツの分野で使われる言葉です。見たい番組やコンテンツ1本ごとに料金を支払って視聴する仕組みを指します。
都度課金型の特徴
特徴1:購入以外にもレンタルという利用スタイルもある
ユーザーは、視聴したいコンテンツを「購入」または「レンタル」という形で選び、その都度料金を支払います。「購入」は一度支払うと、期限なくコンテンツを視聴することができます。一方で「レンタル」は料金を支払うと、一定期間内(例えば48時間以内)に視聴することができます。期限を過ぎると再度支払いが必要になります。
特徴2:イベント性が高いコンテンツで利用される
スポーツの試合、音楽ライブ、特定の映画の先行配信など、限定的で単価の高いコンテンツに多く採用されます。これは、毎月定額を支払うサブスクリプションモデルではカバーしきれない、不定期かつ特別なコンテンツを収益化するのに適しているためです。
特徴3:サブスクと併用するサービスもある
多くの動画配信サービス(SVOD)では、月額料金で見放題のコンテンツに加えて、新作映画や特定のイベントをPPV形式で提供していることがあります。これは、通常のサブスクリプションでは得られない追加収益源となります。
都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)のメリット
都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)のメリットは、サービス提供者と利用ユーザーごとにあります。ここではそれぞれに分けて解説します。
・サービス提供者
高単価での販売が可能
イベント性が高いコンテンツ(例:格闘技のPPVマッチ、ライブコンサートなど)は、月額見放題のサブスクリプションでは難しい高単価での販売が可能です。これにより、コンテンツの価値を最大限に収益化できます。
初期投資の回収が早い可能性がある
サブスクリプションが安定した収益を得るまでに時間がかかるのに対し、都度課金は購入者が増えれば、短期間で大きな売上を立てられる可能性があります。
顧客の利用動向をより正確に把握できる
視聴したいコンテンツのみ購入、レンタルするため、どのコンテンツが、どの層に、どれくらい購入、ニーズがあるのかが明確なため、ターゲットに対するデータに基づいて今後のコンテンツ戦略を立てやすくなります。例えば、「この映画はこういった層で購入率が高いから、類似の作品をラインナップに加えよう」といった判断が可能です。
・利用ユーザー
無駄な出費がない
サービスを利用しない月や、特定のコンテンツしか見ない人にとっては、月額費用が発生するサブスクリプションよりも経済的です。必要なものだけにお金を払うため、コストを自分でコントロールできます。
気軽に利用を開始できる
毎月の固定費用がないため、サービスを試したり、特定のコンテンツだけを見たりするハードルが低いです。まずは1つだけ、という形で始めやすくなります。
「所有」の感覚がある
都度課金の場合は、一度購入すると期限なく利用できる「買い切り」モデルのケースが多いです。これは、サービスを解約すると何も手元に残らないサブスクリプションと異なり、コンテンツを「所有」しているという感覚を得られます。
都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)のデメリット
都度課金型(ペイ・パー・ビュー、PPV)には前述の通り、多くのメリットがある一方、デメリットももちろんあります。ここではサービス提供者、利用ユーザーごとにデメリットを解説します。
・サービス提供者
収益が不安定
当たり外れがある、つまりそのときの顧客の購入行動に依存するため、売上がその時々に大きく変動しがちです。これにより、安定した収益予測や経営計画を立てることが難しくなります。特に、新作コンテンツのリリースが少ない時期は売上が落ち込む傾向にあります。
顧客との関係性が希薄
売り切りモデルのため、顧客との継続的な接点が少なく、長期的な関係を築きにくいというデメリットがあります。リピーターを確保するためには、常に新しい魅力的なコンテンツやマーケティング施策が必要となります。
サービス維持のコスト
都度課金であっても、ユーザーに満足してもらうためには、常に新しいコンテンツを制作したり、サービスを改善したりするコストが発生します。収益が不安定な中で、これらのコストを継続的に賄っていく必要があります。
・利用ユーザー
コストが割高になる可能性
利用頻度が高い人や、多くのコンテンツを楽しみたい人にとっては、都度課金はサブスクリプションよりも最終的に割高になることがあります。例えば、月額1,000円で見放題のサービスがあるのに、都度課金で同じ本数の映画を観ると合計で5,000円かかってしまう、といったケースが考えられます。
利用に手間がかかる
コンテンツを見るたびに決済手続きが必要になるため、頻繁に利用する場合は煩わしく感じるかもしれません。サブスクリプションのように一度決済すれば、ログインするだけで利用できる手軽さはありません。
無計画な出費につながる可能性
「必要な時だけ払えばいい」という気軽さから、気づかないうちに購入が積み重なり、結果的に想定以上の金額を支払ってしまうことがあります。
動画販売サービスの課金方法を選び方のポイント
動画販売サービスにおいて、どのような課金方法を選ぶべきかは、事業の目的やコンテンツの内容、ターゲットユーザーによって大きく異なります。ここでは、課金方法を選ぶ際の重要なポイントをいくつかご紹介します。
選び方1:扱うコンテンツの特性で選ぶ
・コンテンツが少ない、頻繁に更新されないコンテンツ
都度課金(PPV)がおすすめ。
コンテンツ1本あたりの価値が高く、その価値を最大限に引き出して収益化するのに向いています。例えば、単発のセミナー動画、特定の専門的なノウハウをまとめた講座、単独のライブイベント映像などが該当します。
・コンテンツが豊富で、継続的に追加される場合
継続課金(サブスクリプション)がおすすめ。
ユーザーは月額料金を支払うことで多くのコンテンツを見放題で楽しめるため、継続利用の動機が生まれます。映画やドラマ、アニメ、フィットネス動画など、シリーズ化されたり、定期的なコンテンツ追加が可能なジャンルに向いています。
選び方2:ターゲットユーザーの利用習慣で選ぶ
・多くのユーザーに気軽に試してもらいたい場合
都度課金(PPV)がおすすめ。
サブスクリプションのような「契約」の意識が低く、見たいコンテンツを1本だけ購入する心理的なハードルが低いため、新規顧客の獲得に繋がりやすいです。
・ヘビーユーザーからの収益を最大化したい場合
継続課金(サブスクリプション)がおすすめ。
多くのコンテンツを視聴するヘビーユーザーは、都度課金では費用がかさむため、定額制のサブスクリプションの方が割安に感じ、長期的な顧客になりやすいです。
選び方3:事業の収益安定性で選ぶ
・安定した収益を得たい、得るサービスの場合
継続課金(サブスクリプション)がおすすめ。
毎月決まった収益が期待できるため、事業計画や資金計画が立てやすくなります。
・一回で大きな収益を得たい、得るサービス場合
都度課金(PPV)が選択肢がおすすめ。
特に、特定のイベントや話題性の高いコンテンツで、短期間に集中して大きな売上を上げることを狙う場合に有効です。
選び方4:複数の課金方法を組み合わせる
多くの動画販売サービスでは、これらの課金方法を組み合わせています。
・基本は継続課金(サブスクリプション)で見放題にし、新作や特別なコンテンツは都度課金で提供する
この併用モデルは、最も一般的で効果的です。
ユーザーは既存のコンテンツを月額料金で楽しみつつ、見たい新作だけは追加で支払うため、提供者側は安定した収益と追加収益の両方を確保できます。
・特定のジャンルやシリーズごとに継続課金(サブスクリプション)を分ける
専門性の高い動画サービスでは、全コンテンツ見放題ではなく、特定のジャンルや講師ごとにプランを分けることで、ユーザーのニーズに細かく応えることができます。
選び方まとめ
動画販売サービスの課金方法は、以下の点を考慮して決定するのがおすすめです。
・コンテンツの内容と量、更新頻度
・ターゲットユーザーの利用習慣
・事業としての収益目標
これらの要素を総合的に判断し、必要に応じて複数の課金モデルを組み合わせて、自身のビジネスに最適な収益化戦略を構築することが成功への鍵となります。
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