「動画活用の時代だ!」と検討を始めてみたものの、意外とハードルが高い動画制作の内製化。「動画の作り方がわからない」「必要な機材は?」といった悩みを抱えていませんか?
そんなあなたの悩みを、動画活用のプロである株式会社エビリーが解決します!
動画内製化のコツをお伝えする全5回の解説記事「やるぞ!動画内製化」
第1回 動画内製化プロジェクトを設計しよう
第2回 動画内製化に必要な機材を揃えよう
第3回 内製動画の活用方法を知ろう
第4回 実践!動画内製化① 企画&撮影編
第5回 実践!動画内製化② 編集&活用編
「社内マニュアルを動画化する」「社内のいい仕事や工夫をナレッジとして共有したい」など、ビジネスの場面で動画活用を検討している企業が増えている昨今。従業員のリスキリング(学び直し)が注目されていますので、社内に動画制作体制を整え、動画内製化にチャレンジしていきましょう!
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第1回の内容
第1回となる今回のテーマは「動画内製化プロジェクトの設計」です。
「動画の活用が流行している。我が社も動画制作を内製化して活用するぞ!」
このように考えて内製化プロジェクトを立ち上げるも、何から始めてよいかわからない。あるいは内製化の方針が決まり、制作担当者に任命されたけれど、何から手をつければよいかわからない。こうしたケースは意外と多いものです。
「まず、やってみよう!」の精神は大事です。とはいえ、プロジェクト全体の設計をおろそかにしてはなりません。闇雲にカメラを回し始める前に、「どのような動画を作りたいのか?」を明確にすることが重要です。そして、制作工程の検討を行い、それに合った制作体制を設計することが、動画内製化成功の鍵となります。
今回の記事では、動画の方向性を決める際の考え方、動画制作の流れと制作工程の設計について解説。また、動画の制作難易度の大まかな目安と、内製と外注それぞれのメリットについて補足の解説を行い、最後に動画内製化における制作体制について触れたいと思います。
どのような動画を作りたいのか?
動画内製化の最初のステップは「どのような動画を作りたいのか?」を明確にすることです。作りたい動画が定まっていないと、必要な制作技術や機材もわからず、プロジェクト全体の方向性もぶれてしまいます。
作りたい動画が明確になっていない場合は、出発点として下記の「5W1H」のフレームワークが参考になります。このフレームワークは、個々の動画に関しても、複数の動画で構成されるプロジェクトに関しても有効です。
図1「5W1H」のフレームワーク
ここでは具体的なケースとして、「従業員向けの業務マニュアル動画」を例に考えてみましょう
図2 例)業務マニュアル動画
①②は動画を掲載する媒体や動画の形式についての確認事項です。③④⑤は動画のターゲットやテーマに関する確認事項となります。いずれの項目も重要ですが、③④⑤の3点は特にしっかりと言語化しましょう。ターゲットとテーマが明確になっていれば、細かな部分で企画に修正が求められたとしても、全体の方向性を見失わずにすみます。
上記のケースを参考に、あなたが内製化を考えている動画についても、「どのような動画が作りたいのか?」を明確にしましょう。
動画制作の流れと制作工程の設計
それでは、作る動画のイメージが固まったところで、「どのように制作するのか?」という⑥Howの部分の検討に入ります。具体的な話の前に、まずは一般的な動画制作の流れを確認しておきましょう。
図3 動画制作の流れ
通常、動画制作はⅠ「企画」→Ⅱ「撮影」→Ⅲ「編集」の順番で制作が進められていきます。Ⅰ「企画」パートで動画の設計図を作り、Ⅱ「撮影」パートで素材を集め、Ⅲ「編集」パートで視聴者が見やすい動画へと加工していく流れとなります。動画制作はしばしば料理に例えられます。Ⅰカレーを作ろうと決め、Ⅱスーパーで食材を買い、Ⅲキッチンで料理する、といったように考えるとイメージが湧きやすいかもしれません。
料理の場合、作っている最中に急にメニューがカレーから寿司に変わってしまったら、食材集めも料理の手順もやり直しになってしまいます。動画制作も同じで、企画の段階でしっかりと設計図を作り、撮影の段階では編集を見越して必要な映像を撮っておく必要があります。
それでは作りたい動画の方向性が決まったとして、実際にどういった制作技術や機材が必要になるでしょうか?具体例として、再び先に挙げた「業務マニュアル動画」の例で考えてみましょう。
この例では「ベテラン作業者による作業の実演」を動画にするという企画でした。そのため、まずは実演する作業者のキャスティング(選定)と、実演を行うスペースの確保が求められます。また、撮影機材にはカメラが必要になるでしょう。どの位置からどのような映像を撮影するか検討し、必要なカメラの種類や台数、配置などを決めていくことになります。
実演者が話しながら解説するのか、字幕テロップで解説を入れるのか、といった点も事前に考えておきます。前者であれば、台本の用意や外付けマイクといった追加機材が必要かもしません。後者であれば、テロップの配置スペースを考慮した撮影や、テロップを入れるための編集ソフトが必要になるでしょう。
このような流れで動画の完成形を考えながら、制作工程を設計していきます。制作工程の設計は慣れるまで、なかなか難しい作業かもしれません。もし可能であれば、動画制作に詳しい人からのアドバイスを受けるとよいでしょう。また、本格的な制作前に試作版を作ってみる、というアイデアもあります。試作版を作ってみて、制作に必要なものが揃っているか、どの程度の工数がかかるのか、といった点を確認しておくのです。この方法は、特に同じ形式で数多くの動画を作る際には有効になります。
動画制作の難易度の目安
上記のとおり、試作版を作って制作難易度を確かめるのはよい考えです。とはいえ、難易度の目安を知りたい、という方も多いのではないでしょうか?ここでは少し寄り道をして、動画制作の難易度の目安について、簡単に触れておくことにしましょう。
動画制作の難易度の目安を考える際には、下記の図のように2つの軸で考えるとわかりやすいかと思います。
図4 動画制作の難易度の目安
1つ目の軸は「対内向け」/「対外向け」という軸になります。
基本的には対外向けの動画ほど、動画クオリティへの要求は高くなります。部内で回覧する動画、フランチャイズ加盟店向けの動画、一般消費者向けの動画をイメージしてみてください。後者になるほど映像品質への要求や確認事項が多くなり、制作難易度は高いものになると想像できます。
ただ、近年では動画を公開する媒体の特性も加味する必要が出てきました。消費者向けの情報発信であっても、SNSでは広報担当者によるカジュアルな情報発信、TVCMなどでは作りこまれた映像といった使い分けもなされるようになっています。
2つ目の軸は「記録」/「制作」という軸です。
一般的に動画制作では、「制作」の要素が増加するほど難易度が上昇します。
たとえば、セミナーや社内イベントの「記録」であれば、撮影は固定のカメラで、編集も前後のカット編集程度で完了となるかもしません。一方、CMなどの「制作」要素の多い動画の場合、出演者の出演交渉や台本の準備、撮影セットの設営など、考えるべき要素が格段に多くなります。そして、撮影や編集に求められる機材や技術も、より高いレベルのものが求められる傾向にあります。
この図を参考に、内製化したいと考えている動画の制作難易度を検討してみましょう。
最初は制作難易度の低い「対内向け」で「記録」要素の強い動画制作から始めてみる、というのはよい考えです。また、難易度の高い動画は無理に内製化せず、必要に応じて外注を使い分ける、という考え方もあるでしょう。
内製と外注:それぞれの特徴
「内製か、外注か」という話が出たところで、それぞれの特徴についても触れておくことにしましょう。両者の特徴を理解することは、動画内製化プロジェクト成功の鍵になります。
まずは内製のメリットです。
多くの企業が動画内製化に期待するのは、制作コストの削減でしょう。機材の導入や制作担当者への教育コストなど、イニシャルコストは発生するものの、内製化を軌道に乗せることができれば大幅なコスト削減が見込まれます。
このコスト削減の一番の理由は、コミュニケーション・コストの削減によるものです。外注の場合、制作内容に関するすり合わせはもちろんのこと、撮影日程の調整から制作動画の確認フローに至るまで、さまざまなやり取りが発生します。内製の場合、こうしたやり取りを簡素化することができ、コスト削減が可能になります。
また、コミュニケーション・コストの削減は、制作期間の短縮にもつながる場合があります。特に短いスパンで軽微な修正が入る場合、内製化することで素早い対応が可能になるでしょう。
内製化のメリットには、情報面でのセキュリティ確保も挙げられます。社内の人間だけで制作することにより、情報漏洩のリスクを減らし、機密保持契約の締結などの手間も削減することができます。
動画内製化にともなって、部分的にプロの力を借りる手もあります。検討の候補に加えてみてはいかがでしょうか。
さらに、SNSの広報動画や社内の回覧動画では、作り手の顔が見えることが視聴者の共感につながる場合も多いものです。制作メンバーが主体的に動画制作に関わることで、社内のモチベーションアップが図られる側面も見逃せません。
続いて外注のメリットについても触れておきましょう
外注の第一のメリットは、品質の高い動画を作ることができる点です。映画用の撮影機材を使った撮影や高度なアニメーションなど、専門業者でなければ作ることが難しい動画は、まだまだ多くあります。また、動画の公開先によっては納品データに細かな仕様が定められている場合もあり、内製では対応が難しいケースも考えられます。
さらに、制作会社によっては特定のジャンルに深い知見を持っている場合もあります。例えば弊社株式会社エビリーは、企業YouTubeチャンネルの運用ノウハウを有しています。トレンドをおさえた動画や視聴者に刺さる動画を作りたい場合、プロの知見に頼るのはよいアイデアといえます。
また、一般的にはコスト面では高くつきやすい外注ですが、大量制作を行う際に制作体制の整った業者に依頼することで、かえってコストが抑えられるケースもあります。
上記のとおり、内製と外注のメリットを見てきました。両者のメリットを理解して、内製化しやすい動画はどんどん内製化を進めていく。こうしたやり方が、多くの場面で動画活用が求められる今日、より一層有効になっています。
制作体制の設計と注意すべきポイント
それでは最後に、内製化における制作体制の設計へと話題を移すことにしましょう。
先に動画制作がⅠ「企画」Ⅱ「撮影」Ⅲ「編集」の3つのパートに分かれていることを確認しました。では、各パートごとに担当者を分ける分業体制がよいのでしょうか?それとも、一人の制作者が工程の最初から最後までを担当する体制がよいのでしょうか?
再び、料理をイメージしてみましょう。料理経験がない人がメニューを決めたり、調理方法を知らない人が食材を購入することは、なかなか難しいと想像できます。動画制作もこれと同じことがいえます。制作の各パートは連動しているため、同じ人が一貫して関わる体制の方が間違いは少なくなるでしょう。こうした理由から、内製化を始めた初期の段階では、あまり分業化せず、一人の制作者が制作工程全体をみる体制がおすすめになります。一人のシェフが料理の企画から食材調達、調理までを担当するイメージです。
一方、制作本数が増え、制作工程がシステム化された場合、分業体制に移行する方法もあります。また、制作内容が高度化した場合、各パートに専門家を配置する分業体制が必要になるかもしれません。実際、映画制作などの専門的な動画制作では分業体制がとられています。こうした分業体制では、クリエイティブ面を統括するディレクター(監督)や、予算などのプロジェクト全体を統括するプロデューサーなど、全体を統括する責任者を置くことが一般的です。
下記に動画制作体制の一例を図示しましたので、参考にしてください。
また、制作体制にかかわらず、「どのタイミングで誰が何を確認するのか」は事前に決めておきましょう。上記の図の例では、広報責任者が企画の承認と完成した動画の最終確認を行い、制作担当者の上司が工数管理を行う体制となっています。特に初回は丁寧に進めることが大切です。このように役割分担を明確にすることにより、チェック漏れを防ぐだけでなく、編集の最終段階で企画自体にNGが出されてしまう、といったケースを避けることができます。
以上のとおり、制作体制について見てきましたが、ベストな制作体制は作る動画の内容や本数によって大きく異なります。ぜひ、今回の記事を参考にして、あなたの会社に合った動画内製化の体制を検討してみてください。
次回予告
第2回は「動画内製化に必要な機材を揃えよう」がテーマです。撮影パートに必須のカメラや、編集パートで使用されるPC・編集ソフトなどの解説を行います。難しそうと思う方も多い「機材」の話ですが、できるだけわかりやすく解説していきますので、第2回も楽しみにしてください。
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動画制作にチャレンジしたいけど、何から始めていいか分からないという方は、ぜひご相談ください。実際に内製化に取り組んだ事例もご紹介しております。
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