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【OJT・Off-JT】の活用法と使い分けのポイントを押さえて効果的な人材育成を実現!

現代のビジネス環境では、従業員の成長が企業の競争力に直結します。OJTとOff-JTは、従業員のスキル習得と成長を促進するための重要な手段ですが、どちらを選ぶべきか迷うこともあるでしょう。

本記事では、OJTとOff-JTの違いや特徴を比較しながら、効果的な使い分けのポイントを解説します。OJTの具体的な実施手順もご紹介していますので、従業員の成長と組織の競争力強化のために役立てていただければ幸いです。

▶関連記事:【社内研修の前提知識】効果的な研修の設計手順と施策効率アップのポイント

OJTとOff-JT ―用語の意味―

OJT(On-the-Job Training:職場内研修)とOff-JT(Off-the-Job
Training:職場外または現場外研修)は、いずれも従業員の成長とパフォーマンスの向上のために欠かせない人材育成の方法です。それぞれの特徴や目的について理解し、効果的な使い分けをしましょう。

OJTとは ―OJTで何ができる?―

OJTは、現場での実務経験を通じた教育・研修手法です。その効果と実践的な学びの特性から、多くの企業がOJTを積極的に導入しています。OJTでは、新入社員や中途採用者が、業務を通して必要なスキルやノウハウを社内の先輩や上司から直接教わりながら習得します。リアルタイムの指導とフィードバックにより実践と学びが結びつくため、業務能力のスピーディな向上が期待でき、同時に従業員も自身の成長とやりがいを実感することができます。

また、OJTは組織内のコミュニケーションや人間関係の構築にも効果的です。実際の業務を通じてお互いの役割や責任を理解し、組織の一員としての意識を醸成することができます。

Off-JTとは ―OJTとの違いは?―

Off-JTとは、OJTとは異なるアプローチで行われる教育方法です。OJTとは対照的に、従業員が実務から離れて机上で学習します。外部の講師を招いたり、専門的な教材を活用したりするため、高度な知識の習得が可能です。そこで習得した内容を共有することにより、組織の成長や活性化も期待できます。

また、企業が従業員のスキルアップやキャリア開発の機会を提供することはモチベーションや定着率の向上にもつながります。

Off-JTを中心とした研修の種類や実施方法については以下の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。

OJTの目的とメリット・デメリット

OJTの目的は、従業員が実践を通じて、現場の即戦力となり得る業務能力を身につけることです。ですが多くのメリットとともに、リスクやデメリットも存在します。全体像を把握し、自社に合った育成方法を検討しましょう。

OJTのメリット

OJTのメリットは、新人が業務的な問題解決能力を迅速に得られることです。知識やスキルだけでなく、現場ならではのノウハウや企業文化を吸収しながら、同時に人間関係を構築することもできます。

新人は経験豊富な上司や指導者からのリアルタイムなフィードバックを受け、自身のパフォーマンスを評価し改善できます。これは教育担当者のスキルアップと指導力の向上にも有効です。

また、新しい職場環境への適応が求められる中途採用者にもメリットがあります。OJTにより他のメンバーとの関係を構築しながら、個人が持っている既存のスキルと新しい職務の特性をスムーズに結びつけることができます。

さらに、OJTは経営的にもメリットがあります。組織内で実践的な教育を行うことで、専門知識やスキルの共有が促進されます。これにより、組織全体のレベルアップや業務効率の向上が期待できます。最後に、OJTはOff-JTと比べると教育コストを抑えられるため、継続しやすく、予算の節約にも貢献します。

OJTのデメリット

OJTのデメリットとして、指導者や指導環境による研修の質のばらつきや、再現性の低さが挙げられます。指導者の教育経験やコミュニケーションスキルが不足している場合、適切な指導が行われず、知識やスキルが定着しない可能性があります。指導者が自身の業務に追われていて、十分な研修を行うためのリソースを割けないことも起こり得ます。

また、実施中に新人がミスを起こし、組織の業務効率や品質に影響を与える恐れもあります。指導者やメンバーの業務の遅延や、負担増加も考えられるでしょう。現場に負荷をかけずに研修の質と成果を向上させるには、OJTで想定されるデメリットやリスクを認識し、対策を講じたうえで臨むことが大切です。

OJTとOff-JTの使い分け

OJTとOff-JTは、目的に応じて使い分け、組み合わせることで、より効果的な人材育成が可能になります。

たとえば、基礎的な知識やスキルの習得にはOff-JTを活用し、その後OJTで実践力を高めるという方法が多く採用されています。

OJTにもOff-JTにもメリットとデメリットがあるため、一方だけですべてを網羅することはできません。OJTのみでは理論的な知識や経営的な視点、幅広い視野が欠如する恐れがあり、Off-JTのみでは実践的なスキルや現場への適応力が不足する可能性があります。状況を見極め、戦略的に活用しましょう。

効果的なOJTの実施方法・進め方

まずは、誰を対象にどのような目的で研修を実施するかを明確にする必要があります。受講者のスキルレベルや経験、キャリアパスに合わせた目標を設定しましょう。そして、コストや業務負荷にも考慮し、企業のニーズに沿ったカリキュラムを計画します。ここでは研修プログラムの内容や期間、実施方法などを具体的に決定します。

OJTを成功させるための4つのポイント

(1)明確な目的を設定する

明確な目標を設定することは研修計画の基本です。従業員のなかで、どういったキャリア層を対象に、どのレベルまで成長させることを目的としてOJTを行うのかを具体的に決めることで、適切なプログラムを設計でき、効果測定や個人のフォローアップもしやすくなります。

(2)適切な指導者を選ぶ・指導者を育成する

豊かな経験や専門知識を持ち、シチュエーションに応じた指導や参加者に適したフィードバックを提供できる指導者を採用することも大切。同時に、企業側は新たな指導者の育成に取り組むことも重要です。

(3)目的に応じたOJTの方法を選択する

OJTの実施方法には、ケーススタディ、ジョブローテーションなど、さまざまな種類があります。目的や業務内容に適した方法を選択しましょう。たとえば、対人スキルを向上させたい場合はロールプレイングが、特定の業務や技術の習得には直接指導法やコーチングが適しています。

(4)研修終了後の評価や効果測定を行い、改善点を洗い出す

参加者の変化や成長度合いを評価して定期的にフィードバックを行うことにより、研修の成果を確認し、より良いプログラムに改善できます。参加者を評価するだけでなく、参加者の「もっとこういうことが学びたい」といったニーズにも耳を傾けることで、より効果的な研修が実現できます。

OJTに「経験学習理論」を活用する

アメリカの心理学者・教育学者であるD.A. Kolbが提唱した「経験学習理論」では、人が成長するためには「経験→省察→概念化→実践」の4段階のプロセスを繰り返すことが重要とされています。これを、OJTでは次のように活用できます。

(1)経験

まずは実際の業務経験を従業員に提供します。これにより、実務的なタスクや問題といった具体的な経験を蓄積できます。

(2)省察

次に、省察を行います。自身の行動や結果を振り返り、反省や気付きを得ることで、経験したことをより深く理解します。

(3)概念化

そして、経験から得た知識や気づきを概念化し、枠組みや理論と結び付けることで、より広い視野を獲得。単なる経験の反復を越えた深い学習が可能になります。

(4)実践

最後に、概念化した知識や洞察を次の実践に活かします。最後は実際の業務において、効果を確かめることが重要なのです。

このサイクルを踏まえ、OJTの実施を計画することで、経験を通じた学びを促進し、より効果的な研修を実現できるでしょう。

▶関連記事:研修の効果測定方法とは? 評価基準の設定方法や具体例を解説

まとめ

OJTとOff-JTはそれぞれ異なる人材育成の手法です。OJTは実践経験を通じた学びや指導の即時性が強みである一方、Off-JTは専門的な知識や理論的な学びに適しています。

使い分けには目的に応じた戦略的な判断が求められます。課題や目標を明確化し、OJTとOff-JTの特性を踏まえて組み合わせることで、効果的な人材育成が可能になります。フィードバックと改善を重ねながら、持続的な成長を実現しましょう。

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