企業が継続的に成長するには、新入社員の教育が不可欠です。彼らが早期に活躍できるよう、企業ではさまざまな教育体制が整えられています。
しかし、企業の新人教育の実態を見ると、肝心な教育にストレスを抱えてしまっているケースが少なくありません。新人教育に、なぜそんなストレスがかかってしまうのでしょうか。
この記事では、新人教育にまつわるストレスの原因と、それを解消するためにおすすめしたい「マニュアル化と動画活用」についてご紹介します!
目次
1:新人教育にストレスがかかってしまう3つの原因
2:新人教育に「マニュアル」を導入すべき理由
3:新人教育でマニュアル化すべき5項目
4:新人教育マニュアルの「動画コンテンツ化」のすすめ
5:研修の動画化で教育工数が1/3に削減した実例
6:重要だけど大変。そんな新人教育にぜひマニュアル動画の導入を
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新人教育にストレスがかかってしまう3つの原因
現場では、新人教育に積極的に取り組みたい!というポジティブな意見がある一方で、「新人教育は正直疲れる…」という意見も存在します。新人教育にストレスが生じる背景には、大きく3つの原因があるのです。
①自分の業務と教育時間が両立できない
株式会社ラーンウェルは、2008年に約400名のOJT担当者を対象とした調査を実施しています。その中で、OJTにおける苦労に関するコメントとして、もっとも多い意見として「忙しい中での両立」が挙げられました。
参考:約400名のOJT担当者の声 「OJTの現状」 | 学び上手は、教え上手 | 株式会社ラーンウェル
OJTに限らず、新人教育では現場で活躍する社員の協力が必要です。しかし、彼らは毎日の業務で多忙であり、新人教育の時間を捻出するのもひと苦労です。教育と業務の板挟みに陥り、大きなストレスを抱えてしまうのかもしれません。
②教育準備の時間が膨大にかかる
会社内で新人に教えるべき内容が共有されていない場合、新人教育を個々の社員にゆだねることになります。その資料の作成に時間がかかることで、ストレスが生じてしまうというケースです。
結果として、既存社員は業務時間でそろえられる資料を用意せざるを得なくなり、新人教育の内容に格差が生じてしまいます。
③新人研修の内容がまとまっておらず、お互いへの不満が募る
会社内での新人教育体制が不十分だと、社員は「そもそも彼らに何を教えればいいか」が分かりません。こうした環境が大きなストレスにつながっていることを、上層部が気づいていない、気づいてほしいと願っているOJT担当者は少なくありません。
しかし、それが改善されないことで、上層部だけでなく新人に対しても、「今年の新人は物覚えが悪い」とストレスを向けてしまうという悲しいケースも起こりうるのです。
一方、新人も教育内容の指標がないので、先輩社員との認識のズレや現場の常識、接し方が分かりません。結果、「職場・先輩が何も教えてくれない」というストレスに発展してしまいます。
新人教育に「マニュアル」を導入すべき理由
こうした新人教育のストレスを軽減するため、企業で行うべきが「新人教育マニュアル」の整備です。中小企業庁が発行した2018年版「中小企業白書」では、生産性向上の鍵となる業務プロセスの見直しに対して、各社の具体的な取り組みが紹介されています。
その中で、非常に多かったのが「業務の標準化・マニュアル化」です。マニュアルの導入は、業務見直しの非常に有効な手段だと言えるでしょう。
中小企業庁 2018年版「中小企業白書」より引用
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H30/PDF/h30_pdf_mokujityuu.htm
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H30/PDF/chusho/04Hakusyo_part2_chap2_web.pdf
実際に、マニュアルの用意は新人教育で生じる多くのストレスを、軽減・解消するのに大きく役立ちます。
①準備にかける時間の削減ができる
教育マニュアルが予め用意されていれば、ゼロベースから情報収集、資料作成する時間を大幅に削減できます。教育担当者にとって、これほど楽なことはありません。
大幅に労力を削減できる分、先輩社員は自分の仕事に集中できるほか、資料に書いていない暗黙知や社員なりのノウハウを伝える時間を作ることができます。
②研修内容が整理されて、新人からの信頼を得やすくなる
研修内容が整理されているということは、新人教育に慣れていない先輩社員の大きな助けになります。それだけでなく、新入社員も体系的に仕事内容を教わることができることで、安心感を得られたり会社や先輩社員を信頼しやすくなったりします。
信頼関係が構築されているかは、研修や業務での情報共有をスムーズに行う上で非常に重要です。マニュアルが、社内での関係構築や新人の成長スピードを大きく左右するかもしれません。
③基礎的な内容はマニュアルでカバーでき、初歩的な質問を何度も受けることがなくなる
マニュアルのメリットは、新人の知識を標準化しやすいという点にあります。また、新人が自走して知識を得る手助けもしてくれるのです。
商品知識から一連の業務フロー、各種ツールの基本的な使い方まで、反復して覚えていく知識を先輩に何度も聞きながら覚えるのではなく、マニュアルを通して学習できるようになります。
そうすることで、先輩は「同じ質問に何度も答えないといけない」というストレスが減り、新人も「またこのことを聞かなくちゃいけない」という罪悪感が減ります。その上で、マニュアルだけでは対応しきれない、現場ならではの知識やノウハウを教える時間が増えるでしょう。
新人教育でマニュアル化すべき5項目
新人教育において、マニュアル化すべき理由は2つです。
- ・教育担当者の資料準備の時間を削減できるもの
- ・新人が何度も見て予習・復習ができるもの
具体的には、次の5種類が挙げられます。
①商品の概要や基礎知識
商品ラインナップや特徴、どんなお客様におすすめすべきかなどをまとめて解説します。商品の基礎知識だけでなく、それをどう使用するかもマニュアルで紹介すると、よりお客様の使用シーンを想像しやすくなるでしょう。
商品概要や基礎知識に関する情報は、ラインナップの拡大や商品のバージョンアップを除き、いつでも利用可能です。OJT担当者は、こうした資料の用意や説明の必要性がほぼなくなります。新人も、業務の合間や移動時間などを活用して、商品知識のインプットが可能です。
②基本の業務フロー
始業から終業までの、一般的な業務フローを解説します。外出時の経費精算、書類の種類や提出方法など、事務作業に関するフローも用意しておくと、どう提出すればいいかをすぐ確認できるようになります。
業務フローも大きな変更がない基本情報なので、マニュアルによる周知が非常に有効です。OJT担当者は新人に対して、研修期間中にマニュアルに照らし合わせて、一連の業務を教えることができます。
新人も、「この業務はどんな手順で行うんだっけ」と困ったとき、まずはマニュアルを通じて確認するという習慣を持つようになれば、お互いの時間の節約につながります。
③使用ツールガイド
近年ではデジタル化が進み、あらゆる業務でデジタルツールを使う機会があります。メールやチャットはもちろん、顧客管理ツールや経費精算ソフトなど、社内で使うツールの使い方をしっかりまとめておきましょう。
近年はSaaSツールが、ビジネスの様々なシーンで活用されています。それぞれのツールの使い方を、OJT担当者がひとつずつ説明するのは大変です。各種ツールのガイドを用意することで、説明の手間を大幅に削減できます。
新人は、ツールの簡単な使い方ならばOJT担当者に聞くことなく、マニュアルを見ながら使用方法を覚えられます。
④社内規定、就業規則
身だしなみや備品の取り扱い、個人情報の取り扱い、クレーム対応や緊急災害時の対応…。社内規定や就業規則も、明文化して社員が確認できるようにします。
社内規定や就業規則の内容は、通常業務から緊急時まで広範囲に及び、OJTだけでは教えきれないでしょう。OJT担当者の代わりにマニュアルで説明できるようになることで、新人の知識の補填にもつながります。
⑤代表メッセージ
会社代表が、社員に思いを伝えることは、会社全体の熱意やモチベーションの底上げにとても重要です。しかし、会社の規模が大きくなるほど、その思いを直接伝えることが少なくなります。
動画などで代表メッセージを伝える資料を用意することで、社歴の浅い新人にも、OJT担当者より高い臨場感で代表の言葉を届けやすくなるでしょう。
マニュアルで伝えにくい内容は、直接現場で教えよう
とはいえ、新人教育の全ての内容をマニュアルでカバーすることは難しいです。その時々で対応すべきものや、専門性の高い内容については、現場で教える必要があるでしょう。主に次のような項目が、それに該当します。
- ・商品に関する応用知識(例:顧客に合わせた具体的な説明、営業トーク)
- ・チーム目標、KGI/KPIの説明
- ・社内体制、メンバーの紹介・特徴・注意すること
- ・日々の業務サポート、相談
マニュアルは、こうした「明文化しにくい知識」を共有する時間を確保するための、補助的ツールとして活用してみてください。
新人教育マニュアルの「動画コンテンツ化」のすすめ
マニュアルというと、やはり一般的なのはテキストや画像による説明だと思います。しかし近年は、マニュアルを動画コンテンツ化して、配信する企業が増えているのです。実際に、動画によるマニュアル化には多くのメリットがあります。
①若い世代に受け入れられやすい
スマホの普及により、動画は多くの若年層に馴染み深いメディアです。テキスト・画像主体のマニュアルよりも、動画マニュアルの方が受け入れられやすいでしょう。
実際に、20代〜30代の80%以上が、YouTubeなどの動画共有サービスを利用しています。それほどに、動画は若年層に浸透している情報収集手段なのです。
総務省 平成28年版情報通信白書より引用
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc132230.html
②テキスト・写真よりも多くの情報を伝えられる
映像は、テキストの約5,000倍の情報量を伝えられると言われています。同じ時間でも、より多くの情報を伝えることが可能です。
【参考記事】なぜ動画をビジネスシーンで活用するのか?テキストと比較したメリット4つ!
https://millvi.jp/blog/32520/
③動作・操作を伝えるマニュアルとは特に相性がいい
ツールの使い方や商品説明の方法など、動きが伴う業務は、文字や画像だとなかなか伝えられません。動画による説明で、細かいニュアンスを正確に伝えられます。
(例)
- ・顧客管理ツールでの、お客様情報の入力や契約・商談状況の入力方法を動画で解説する。
- ・ロープレ形式で、お客様来店時の文言や席への案内、タブレットへのオーダー入力方法を動画で説明する。
研修の動画化で教育工数が1/3に削減した実例
セントラルコンサルタント株式会社は、動画マニュアルを研修に導入した結果、現場での研修時間は約1/3の5時間に削減できました。
同社は道路、道路・交通・橋梁・防災などの社会インフラに関わる調査、計画、設計などのコンサルティングサービスを提供しています。 コロナ禍をきっかけに、セントラルコンサルタントはmillviポータルによる動画研修を導入しました。
これまでは対面形式で、現場で約1日半かけた階層別研修を実施していました。それが、動画マニュアルを行うことで、社員は事前に研修内容を予習できるようになったそうです。
動画マニュアルを導入したおかげで、講師や現場社員の普段の研修が大幅に軽減されました。
セントラルコンサルタント株式会社様 | 企業向け動画配信システム millvi(ミルビィ)
重要だけど大変。そんな新人教育にぜひマニュアル動画の導入を
新人教育は、会社や事業の成長にとって非常に重要であり、その影響は中長期的に積み重なっていきます。とはいえ、通常業務と並行しつつ、現場だけでその負担を全てまかのうとするのは、限界があるでしょう。
定型化できる教育内容は、マニュアル化して伝えることによって、現場の負担を軽減しつつ教育の効率化が図れます。現場の負担が減れば、その分OJT担当者は属人性の高い知識・ノウハウを新人に伝える時間が生まれ、社内のナレッジを共有しやすくなります。
これまで、研修用マニュアルはテキストベースでした。それを動画化することで、多様なシーンでの業務をマニュアル化しやすくなり、より多くの情報を新人に伝えられるようになります。ぜひ、これを機に教育資料を動画マニュアルに置き換えてみませんか?
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