コロナ禍によるリモートワーク導入でオンライン化が進む中、社内研修の動画活用にも大きな注目が集まっています。多種多様な研修のなかでも、動画研修がより効果的なのが「スキルアップ研修(技術研修)」です。
スキルアップ研修とは、お客様に提供するサービスの技術向上を目的とした研修です。フィットネスのインストラクター、美容師、ネイリスト、介護士など、さまざまな職種で実施されています。
実は、こうしたスキルアップ研修と動画は相性が非常によく、活用企業3社の事例からその理由を解説していきます。
目次
スキルアップ研修で動画活用で得られる4つのメリット
スキルアップ研修と動画ですが、おもに4つの点で相性がいいと考えられています。
①「動き」のある研修は、動画が一番伝わりやすい
従来の研修資料は、主にテキストや写真を中心にスキルやノウハウを共有していたと思います。しかし、動画であれば講師や先輩社員の動作、話し方、雰囲気を一目瞭然で理解できます。動きを伴う技術を学びたい場合、動画ほどすぐれた教材はないと言えるでしょう。
②ベストプラクティスを平等に届けることができる
動画のいいところは、一度完成させれば同じ内容を多くの人に届けられるという点です。同じ情報を届けられるので、スタッフの教育格差が生まれにくくなり、スタッフの技術の平均値を維持・向上しやすくなります。
また、新入社員に実施する研修のように、汎用性の高い研修コンテンツは毎年同じ動画を活用することができます。時節に応じたアップデートは適宜必要ですが、動画コンテンツによって社員の入社年度や研修を受けるタイミングによる、教育格差・情報格差を減らすことが可能です。
会社にとってのベストプラクティスを、常に同じクオリティで社員に届けることができます。
③何度でも、好きなスタイルで視聴できる
これまでのスキルアップ研修は、対面型研修や集合型研修で行うことが一般的でした。研修所や店舗にスタッフを集め、講師が参加者にさまざまな技術・ノウハウを伝授していたのです。
対面型研修や集合型研修は、直に講師の技術を見てその場で練習できるというメリットがあります。一方で、研修参加のために長時間拘束されたり、遠隔地からの参加が難しかったり、パート・アルバイトの方を対象としたものは開催できる時間が限られていたりとデメリットもありました。
動画研修は、そうした時間・場所にとらわれない学習が可能です。これまでの研修会場から離れたスタッフや時間が合わないスタッフにも、動画で技術・知識を届けられます。
また、動画は、自分の見たいところを一時停止したり、再生速度を調整したりできる点も魅力です。
「ここの内容は覚えたから、ちょっと飛ばして先を見よう」
「ここ、講師がどう手を動かしているか分からないから、0.5倍速にしてチェックしよう」
という感じで、自分の習熟度に合わせて技術を確認、練習できるわけです。
④研修のコストを削減できる
対面型研修・集合型研修のデメリットは、会社や研修所に社員・スタッフを集める必要があるという点にあります。そこには社員それぞれの交通費や、研修会場を押さえる費用、場合によっては宿泊費など、さまざまな諸経費が必要となります。
こうした数々のコストを、動画研修は解消できます。撮影・編集に費用はかかるものの、対面型研修・集合型研修よりも低コストでおさまるケースが多いです。一度完成した動画は、年度をまたいで活用できるので、トータルコストを大きく抑えることができます。
事例紹介!スキルアップ研修動画を活用する企業3選
ここからは、美容、フィットネス、介護とさまざまな業態で、スキルアップ研修動画を活用している企業を紹介します。
事例1:世界中で活用!〜株式会社ネイルセレクト〜
ネイルセレクトはジェルネイル『para gel』を中心とした、ネイル製品を取り扱うメーカーです。ネイル製品の販売だけでなく、ネイリストの職業価値を高めるサロンサポートとして、『paragel Academy』というアカデミーも開催しています。
【導入前の状況】コロナ禍で集合型研修やセミナー開催が難航
『paragel Academy』は、全国のプロのネイリストが集い、技術や施術方法、顧客満足度をアップさせる方法を共有しています。同アカデミーの定期セミナーを受講する登録サロンは約2,000軒、うち認定サロンが190軒にまで拡大しています。
ネイルセレクトは、コロナ禍でオフラインでの研修が難しくなったことから、オンライン環境での開催を模索するようになりました。アメリカ、中国、台湾、韓国と4ヶ国で活躍するスタッフの支援や、セミナー理解度を高める仕組みの構築が必要という声から、動画活用を決定しました。
【導入の経緯】動画制作とツール選定の約2カ月を経て、最初の動画を配信
2020年2月、コロナ禍になって間もなくのタイミングで、ネイルセレクトは動画研修の導入の取り組みをスタートさせます。
まずは、3つの軸をもとに配信ツールを選定。
① コース別に見られる動画を出し分けられること
② 操作画面の便利さ
③ 動画配信システム実装までのスピード感
ツール選定と同時並行で動画制作スキルの勉強も行い、動画活用の取り組みが始まった約2カ月後に最初の動画配信を行いました。
その後、動画配信をスタートさせてわずか2ヶ月で60本以上の動画を公開。現在200弱のアカウントが動画を見ていて、「動画だと分かりやすくて見やすい」「いつでも見られるので非常に便利だ」と好評です。
現在では3名の社員が動画編集を行う体制を整え、運用を進めています。
【導入後の効果】スムーズな海外研修を成功させ、今後の世界展開にも貢献
ネイルセレクトは動画活用前まで、海外の拠点へ実際に赴いて技術や施術方法を指導していました。動画活用により、現地に行かなくても技術を伝えられるようになり、大幅なコスト削減につながりました。
いつでもどこでも研修内容を見られるという、動画の強みが最大限生かされた事例といえます。ネイルセレクトは今後、さらなる世界展開も視野に入れており、動画による教育システムの構築をさらに進めていきたいと考えているそうです。
参考:株式会社ネイルセレクト様 | 企業向け動画配信システム millvi(ミルビィ)
事例2:全国440店舗でノウハウ提供〜株式会社LAVA International〜
株式会社LAVA Internationalは、全国で約440店舗のホットヨガスタジオ「LAVA」を運営しています。
全米ヨガアライアンス認定ヨガインストラクター養成スクール「FIRSTSHIP」の運営、サーフフィットやピラティスマシーンを使ったレッスンなど幅広い事業を展開しているのが特徴です。
【導入前の状況】2015年から動画を導入
LAVA Internationalは2015年と早い段階から、対面型研修の補助ツールとして動画研修を活用しています。実践的なヨガについて勉強する環境を整える中、動画を撮影してインストラクターに共有し、対面型研修の前に視聴するようお願いしていたそうです。
【導入の経緯】利便性から動画共有ポータルを導入し、「LAVA TUBE」をスタート
現在、LAVA Internationalは「LAVA TUBE」という社内用ポータルサイトを運営し、本部から加盟店だけでなく、加盟店間でも動画でノウハウをシェアし合っています。
「LAVA TUBE」導入以前は、動画が一覧で並んでいるだけのサイトを運用していました。しかし、元のサイトは動画検索や比較が難しく、よりスキルやノウハウを共有しやすい形を模索した結果、ポータルサイトでの動画研修の共有へと切り替えていきました。
その動画共有ポータルサイトとして、誰でも動画がアップでき、操作が難しくない「millviポータル」を導入しました。
【導入後の効果】従業員が楽しく学習してくれるようになった
「LAVA TUBE」は、現在約5,000アカウントが、動画を視聴・共有し合っています。
「LAVA TUBE」導入によって「動画だと臨場感や熱量が伝わってくるので、学習意欲が増した」という声があがっているそうです。それだけでなく、同社では動画がコミュニケーションツールになっているという、副次的な効果も生んでいるようです。
LAVA Tubeでは、「超人気ゲームでLAVAスタジオを再現した」など、バラエティ系の動画も豊富にアップされています。「LAVA Tubeに出たい」というスタッフの声も出てくるようになり、社内交流を活発にするきっかけとして、動画が活躍しています。
参考:株式会社LAVA International様 | 企業向け動画配信システム millvi(ミルビィ)
事例3:テキスト&写真から動画で効果アップ〜株式会社フレアス
株式会社フレアスは、高齢者や障害者、寝たきりで外出できない方に対し、自宅や介護施設に訪問してマッサージを中心とした訪問看護や介護サービスを提供しています。2021年時点で、訪問マッサージ業と訪問看護・訪問介護事業を合わせて335拠点を全国展開しています。
【導入前の状況】全国の拠点へ正確なノウハウを共有したい
フレアスは、これまでテキストや写真を用いたマニュアルを使用していました。しかし、「施術は見て覚えるものだ」という意見が、年々増えていきました。全国に点在する拠点に、ノウハウをより正確に共有する方法として、動画の活用を決定したのです。
【導入の経緯】社内の反対なく導入へ。店舗数拡大を見込み、動画共有ポータルを選定
動画研修の活用は、社内での反対もなくスムーズに進んだといいます。フレアスでは社員が撮影、出演、編集をすべておこなっているため、コストも最低限に抑えられているそうです。
また、フランチャイズ展開の本格化を想定し、研修やマニュアルの共有をしつつ自社のブランドも押せるような動画共有ポータルサイトを導入しました。
現在は、全国の拠点で働く社員に対して、マッサージ師や営業部門向けの研修動画を配信しています。管理者アカウントで視聴データもチェックしたり、動画視聴後に資料が閲覧できるパスワードを配布したりして、視聴数の増加を図っています。
【導入後の効果】現場スタッフの残業時間削減に成功
フレアスでは、コロナ禍になるまで、東京の拠点に社員を集めて5日間の初任者研修を行っていました。こうした研修をすべて動画コンテンツに移行するようになってから、業務の空き時間で動画視聴による勉強ができるようになり、残業時間が削減されました。
動画活用によって、実働にもいい影響が生まれたわけです。
参考:株式会社フレアス様 | 企業向け動画配信システム millvi(ミルビィ)
スタッフのスキルアップには動画研修の活用しかない!
スキルアップ研修を動画で行うと、ここで紹介した3社の事例のように、「スタッフに負担をかけず」「より多くのスタッフに技術を共有できる」という教育体制を構築できます。
社内の効率的なスキルアップ手段として、ぜひスキルアップ研修の動画活用を検討してみてください!
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