技術革新や市場の競争が激化する現代のビジネス環境において、組織が成長し、より強い競争力を獲得するためには、従業員のスキルや知識を継続的に向上させていく必要があります。
本記事では、組織の成長と従業員の力を引き出すために重要な「社内研修」に関する考え方と、効果的な設計手順を解説します。また、社内研修施策を継続し最大化するために避けては通れない、効果測定や効率化、コスト削減の方法も、あわせてご紹介します。
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社内研修の意味や重要性
社内研修とは、企業が従業員一人ひとりのスキルアップや知識習得を目的として、自社の従業員や外部から招いた専門家が講師となり実施する研修プログラムを指します。業務に必要な知識や新たな技術の解説、業務プロセスに関するトレーニング、業界のトレンドについての情報などを提供し、従業員が効率的かつ質の高い業務を行えるよう支援します。
効果的な社内研修による従業員の成長は、組織の生産性や製品およびサービスの品質向上につながり、企業の競争力の強化に直結します。また、研修プログラムを通じて従業員同士がチームとなり、協力して目標へ向かうことで、相互理解や信頼・結束を深めたり、リーダーシップを育成したり、組織のビジョンや価値観を理解したりする機会にもなります。さらに、組織のコミュニケーションの促進・連携の強化は、従業員のモチベーションやエンゲージメントを高めます。
厚生労働省の労働力調査によると、だいたい2人に1人が転職するといわれる現代日本。新卒・中途採用市場の競争も激化しており、優秀な人材の確保と定着はいっそう困難になっています。新入社員の離職率が年々増加傾向にあることからも、企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の浸透を促進する社内研修の重要性はますます高まっているといえます。
効果的な社内研修を行うための考え方、手順
社内研修の成果を最大化し従業員の成長と組織の成功を実現するためには、事前準備・設計が不可欠です。ここでは、効果的な社内研修を行うための考え方と手順についてご紹介します。
社内研修の目的を明確にする
効果的な社内研修を行うには、まず目的を明確にすることが重要です。会社全体もしくは部署ごとの課題を把握し研修の目的・目標を明確化することで、研修の方向性や内容、重点項目が定まります。研修を実施した後も、設定した目的・目標を軸に研修の効果を定量的・定性的に評価できるため、改善点を見つけられます。
目的の不明瞭な研修は内容が散漫になり、コストの浪費や受講者のモチベーションの低下にもつながります。目的の明確化は、社内研修の基礎になるといえるでしょう。
社内研修の企画・設計を行う
社内研修の効果を最大化するためには、あらかじめ研修の企画・設計を行うことが重要です。学習目標や受講者のニーズに応じたカリキュラムを構築しましょう。社内研修のテーマ、講師、受講対象者、実施期間と時期、タイムテーブルとプログラム、使用する教材、会場の設定、担当者や告知方法、予算なども具体的に決めておきます。準備が不十分な場合は内容や進行が散漫になり、受講者のモチベーションや学習効果が低下するリスクが生じます。
社内研修の実施
実施の際は、講師の選定とファシリテーションの品質の担保が重要です。まず受講者の参加意欲を高めるために、研修内容を具体的な事例を交えて伝えます。次に活発なグループワークやディスカッションを通じて、受講者同士の交流や意見交換、積極的な学習を促し、スキルや知識の習得を図りましょう。また、実践的な演習を取り入れることや、受講者の理解度を確認し質問やフィードバックを積極的に受け付けることも大切です。
社内研修の評価、分析
研修後には受講者やその上司からフィードバックを集め、成果や目標達成度を定量的・定性的に分析し、改善点を特定しましょう。また、研修を終えた受講者に対しては、学んだ知識やスキルを実務で活かすためのサポートやフォローアップを行う体制を整えましょう。実践課題の提供などを通じて継続的な学習環境を整えることで研修の効果を持続させ、学習内容を定着させることができます。
社内研修の種類・方法
社内研修は受講者の担当業務や役職、習熟度に合わせて行うとより効果的です。具体的には、新入社員向けの研修では自社のMVVやビジネスマナー、ITスキルなどが適しています。リーダー層には目標達成に向けたチームビルディングやリーダーシップに関するスキル、管理職にはコンプライアンスやマネジメントなどが挙げられます。
研修方法にもさまざまなものがあります。
ワークショップ形式の研修では受講者がアクティブに関与し、具体的なシナリオや課題、実践的な演習を行うことができます。グループワークを通じた受講者同士の相互作用やフィードバックにより、知識の定着やスキルの向上も期待できるでしょう。
また、非対面での研修方法もあります。e-ラーニングなどのオンラインベースの研修は、デバイスから学習コンテンツにアクセスできるため、時間や場所の制約なくマイペースに取り組むことができるほか、課題に応じた効率的な学習が可能です。オンラインディスカッションを組み込むことで、受講者同士の交流や学習効果を高めることもできます。
こうした研修方法に対して、通常の業務のなかでスキルや知識の獲得を促す方法をオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)と呼びます。OJTでは実際の業務に参加しながら学ぶため、実践的な問題解決能力や応用力を養うことができます。
社内の状況やリソース、目的に応じて適切なテーマや研修方法を選択しましょう。
研修内容の種類や実施形式、またOJTについては以下の記事で詳細に解説していますので、あわせてご覧ください。
▶︎ 関連記事:研修内容の種類と形式一覧! もう迷わない選び方チェックリスト付き
▶︎ 関連記事:【OJT・Off-JT】の活用法と使い分けのポイントを押さえて効果的な人材育成を実現!
継続的に社内研修施策を実施するうえで気をつけるべきポイント
効果的な社内研修を行うには、継続して取り組むことが重要です。従業員のスキルやモチベーションの向上、人材の定着、組織文化形成の促進などメリットは数多くありますが、その分、コストも発生します。では、具体的にどのようにすれば効果的な研修を継続できるのでしょうか。ここでは、社内研修を継続し、効果を最大化するために重要なポイントをご紹介します。
効果測定を適切に行う
効果測定は、研修の改善策を導き出すために重要です。効果測定から課題を洗い出し研修をブラッシュアップできれば、従業員の成長やスキル向上だけでなく、組織の強化にもつながります。
社内研修の効果測定には「カークパトリックモデル」を採用することがあります。このモデルでは、研修の効果を反応・学習・行動・結果の4つの段階で評価します。受講者の理解度や満足度だけでなく、行動の変化や業績の向上など多角的な視点で把握できます。
また、カークパトリックモデルは、研修の効果と組織の成果を関連付けて評価できます。研修が組織に対してにどう影響しているかを分析し、研修の価値やROI(Return on Investment:投資対効果)を明確化することができます。
ROIとは、投資した資金やリソースに対して得られる利益の割合や回収率を示す指標で、特定の投資やプロジェクトの成果や効果を測定するために使用されます。ROIの計算は経営上の意思決定の基準として利用されるため、研修のROIが不明確では投資の妥当性を判断できず、予算の承認が難しくなるリスクもあります。
社内研修施策に継続的に取り組み、改善を重ね効果を最大化させるためには、適切な効果測定が不可欠なのです。
▶ 関連記事:研修の効果測定方法とは? 評価基準の設定方法や具体例を解説
繰り返し行う研修はアーカイブして効率化する
アーカイブを残しておけば、過去の研修で使用したコンテンツや資料に容易にアクセスできます。繰り返し利用可能なため、研修をその都度一から企画・設計し、資料を作成するコストを削減でき、迅速な展開も可能になります。また、アーカイブされたデータを分析して改善することで、研修の品質を向上できます。さらに、アーカイブを活用して効果測定を行うことで、社内研修に関するROIを測定し、企業全体にとって重要な研修施策を選択できます。
オンライン研修や動画研修を利用してコストを削減する
オンライン研修や動画研修を利用することで、講師や受講者の交通費・宿泊費や会場費、教材の印刷や配布にかかるコストなどを削減できます。アーカイブを再利用できればコンテンツを制作するコストも不要になるとともに、研修内容の一貫性を担保できるため、効率的かつ効果的な研修が可能になります。また、研修時間中は受講する従業員の業務が止まることになりますが、オンライン研修では時間のロスが少なくなるため、結果として事業の生産性低下への影響を最小限に抑えられます。
まとめ
社内研修施策の成功には、組織全体や部署ごとへの丁寧なヒアリングに基づいた明確な目的設定、適切かつ効果的な研修内容の設計、受講者が意欲的に取り組める工夫を凝らした実施、効果測定・評価と改善に向けた分析、実施後の受講者へのフォローアップといった継続的な循環が欠かせません。
また、それらを達成するために、研修のアーカイブ化やオンライン研修の活用などによる効率化・コスト削減の徹底にも注目する必要があります。社内研修は目的ではなく、組織の成長と競争力強化のための手段です。社内研修施策の重要なポイントを理解し戦略的に活用し、評価・分析と改善を繰り返しながら効果を最大化しましょう。
社内研修を効率的に行う方法
ひとことで研修といっても、情報漏洩リスクの回避や法令遵守を徹底させるためのコンプライアンス研修など実施が不可欠なものだけでなく、従業員のマインドセットや技能の向上を図るスキルアップ研修といった人材育成目的のものまで、その種類は多岐に渡ります。
どれも重要なものではありますが、研修担当者や受講者が研修に充てられる時間には限度がありますし、予算にも限りがあるため、1回1回の研修の精度を上げる必要があります。
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- 2. 動画の視聴ステータスや詳細な視聴行動を分析できる視聴解析機能
- 3. 研修内容に対するフィードバックを集めるアンケート機能
- 4. 研修内容の理解度を測るためのテスト機能
- 5. 視聴者が自分の業務スケジュールに合わせて研修を受けられるオンデマンド配信
- 6. リアルタイム・リモートでの一斉配信に向いたライブ配信機能
「millviポータル」を活用することで、実施にかかる工数を継続的に削減することで研修担当者や従業員の負担を軽減するだけでなく、企画→実施→効果測定→施策改善のサイクルを回すことができます。
また、オンライン・オンデマンドで研修開催ができるため、会場費や交通費、宿泊費などのコストを圧倒的に削減することも可能です。
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