2021年4月27日(火)に、クラウド型の動画配信システム「millvi(ミルビィ)」を提供する株式会社エビリー(講師:若林健太)と、グループウェア事業を展開するサイボウズ株式会社(講師:深澤修一郎)の2社で、「テレワーク時代に求められる新たな情報共有の在り方」についてお話しました。当日は参加者のチャットも大盛況のオンラインセミナーでした。
目次
●第一部:エビリー株式会社
- ・企業が抱えるテレワーク勤務の社内・社外の課題
- ・「ZOOMと動画ポータル」で解決する方法
- ・「ライブ配信コンテンツ・オンデンマンド配信コンテンツ」で解決する方法
- ・「動画ポータル」を活用した業務DX
●第二部:サイボウズ株式会社
エビリー株式会社: テレワークの現状と動画ポータルを活用したテレワークでの課題解決
講師紹介:若林健太(ビデオソリューション事業部)
コロナ禍でエンタメ・冠婚葬祭・仕事・買い物・婚活など、さまざまな業界でオンライン化が加速しています。特にオフィスの仕事は業務のオンライン化へ移行し、弊社のアンケートでは半数以上がテレワークを導入しているといった結果が出ています。
企業が抱えるテレワーク勤務の社内・社外の課題
<社内においての課題点>
●人材育成
→社員の進捗度合いがわからない
→新入社員の対面研修ができないので理解度の把握がしづらい
●情報共有
→全社での情報共有の場を持てないといった課題
<社外においての課題点>
●商談機会創出の減少
→イベントやセミナー開催の減少により販売促進活動ができないといった課題
ZOOMと「動画ポータル」を使って解決する方法
・情報共有について
そもそも会社の全社会議で、すべての社員が同じ時間に集まることは難しいものです。そこでWEB会議システムのZOOMで会議を行い、録画した会議をmillviポータルでアーカイブ配信することができます。
ZOOMはリアルタイム制を重視・動画ポータルは会議を社内で情報共有したいときや繰り返しの閲覧に利用することができます。ZOOMと機能的な違いは、ライブ配信でも双方向型・テスト機能・アカウント機能・資料格納機能が挙げられます。
新卒研修から全社員に渡るまで社内情報共有の場に上手く動画を導入することで、コスト削減にも繋がっている多店舗展開の小売業界様の事例もセミナーで取り上げました。
ライブ配信コンテンツ・オンデンマンド配信コンテンツ」を使って解決する方法
・人材育成について
ライブ配信コンテンツの講師によるリアルタイムの研修は、適度なライブ感によって参加者が緊張感を持って取り組めて、チャットを用いてその場で質疑応答が可能です。ライブ配信に人手が足りない場合は、ミルビーのプロフェッショナルによるリモートライブ配信の代行業務サービスをご利用いただき、解決することも可能です。
オンデンマンド配信コンテンツでは、録画した動画をポータルにアップデートして特定のアカウントで視聴することができます。これまで使用してきたテキストP D Fを格納すること・各社員の理解度をテスト機能を使って把握する、これらを弊社のmillvi動画ポータル内で一貫して行うことができます。
動画ポータルを活用した業務DX
・商談機会創出について
millviポータルは社内や会員制などクローズドの環境で動画システムの構築が簡単に行えます。自社情報・サービスの発信は会員企業様や販売代理店に対して利用することが可能です。販促目的では各企業によって異なるアカウントを作成し、アカウント別に視聴者権限を付与することができます。また会員企業様や販売代理点のユーザーの視聴者側は、アプリのインストールも不要で手間なく参加することができるのも大きなメリットです。
管理者はユーザーが視聴したかを確認できるので、視聴された会員企業から営業を行うことができます。ピンポイントで情報データを得ることが可能なため、時間の削減・データを用いて効率的な情報のみ提案すること・会員企業様向けのセミナー配信や動画の販売・販売代理店への訪問活動で経営削減に繋げることが可能です。
企業がYouTubeの利用を避ける主な理由として、利用規約の問題・企業の情報をメディア側に提供することになり企業秘密が守れない、アカウントの管理ができないことが挙げられます。
当セミナーのチャットの質疑応答で「セキュリティ面の問題」に関して質問がございました。セキュリティに関しては、動画ポータルにアクセスできるデバイスやI Pアドレスを制限することができるので、セキュリティ・情報漏洩防止の対策が可能です。また、millvi動画ポータル内の動画はダウンロードができない仕組みになっています 。
サイボウズ株式会社: オフィスの快適さをオンライン上にそのまま再現して出社率1割で仕事を回す
講師:深澤修一郎(コーポレートブランディング部)
2020年以降からサイボウズでは出社率が1割となっていて、全国的にも緊急事態宣言後のテレワークは2020年1月の25%から2020年後半には60~70%以上までに大きく変化しました。
テレワークの課題点
アデコ株式会社による調査では、テレワークにおいての課題や懸念点の上位に
はこちらの3点が挙げられています。
- ・社内間でのコミュニケーション不足
- ・部署内での連携が取りにくい
- ・生産性の低下や業務への影響
深澤さんは上記の課題点をオフィスの働きやすさといった視点に置き換えて解決の方向性を導きました。
- ・社内間でのコミュニケーション不足 → 周りの状況がわかる
- ・部署内での連携が取りにくい → 気軽に相談できる
- ・生産性の低下や業務への影響 → 情報にアクセスしやすい
サイボウズはKintone、Office、Garoon、メールワイズなどのクラウドを利用してオンライン上にオフィスの良さを再現
- 周りの状況が分からない原因とはなにか?
オフィスでは席に座っていれば声が聞こえて周囲の行動や情報を確認することが可能でしたが、テレワークでEメールだけを利用になると、宛先に入った人に限定的に情報が送られてしまい、同じ部署であっても他のメンバーと状況を共有できないことがあります。同じくW E B会議もリアルタイムではありますが、招待された人に限られてしまい状況の把握がしづらい要因になっていると考えられます。
サイボウズの場合
グループウェアを利用してオープンスペースを作り公開された場所で情報のやり取りを行っています。S N Sのツールに似ていて、誰でも閲覧できる状態になっているため個人の活動も気軽に確認することができます。スレッドにプロジェクトを作成すれば、誰でもプロジェクト内を見たり、スレッドで議論したり、取組みや進行を追えるようになります。
さらに日報だけではなく・その時につぶやくことができる分報で今何をやってるかを、まるでオフィスのように他の人と会話ができたり、横からのコメントで途中参加することもできます。分報では、マーケティング・人事・開発チームのスペースも設けてあります。
- 気軽に相談できない原因とはなにか?
相手が対面でないと、オフィスと違って相談事項をわざわざテキストに起こし、まとめる手間や時間がかかることで業務の妨げになってしまうことが主な要因になっていると考えられます。
サイボウズの場合
あらゆる社内情報をサイボウズのクラウドサービスである「kintone」のプラットフォームに集めています。直感的な操作方法で調べることができ、掲載されている情報にコメントを書き込めるようにしています。質問スレッドを使い、社内でスレッドに気がついた人が解決していく仕組みを構築しています。
- 情報にアクセスしにくい原因とはなにか?
テレワークだと会社にあるペーパー情報の持ち帰りが大変・社員ごとに保存の場所が違う・システムが幾つもあってバラバラに格納されている情報を探すだけで、時間がかかり手間に感じてしまうことが主な要因になっていると考えられます。
サイボウズの場合
ここでも企業内で発生する、さまざまな情報をグループウェア一箇所に集めて、社内版のインターネットがあるような状態にしています。情報が多すぎて探せない場合も全体検索から調べることが可能です。個人の活動と情報もオープンにしています。例えば、経費も部門ごとに閲覧することが可能で、他部署の通知も確認ができます。サイボウズでは、社長のスケジュールまでオープンにしていますので、打ち合わせや活動状況を全社員が把握できます。会社の経営会議でさえ誰でも参加ができて、議事録は即日共有、会議で誰と誰が会話をしたかを細かく把握できるようにしています。
オンラインオフィスのはじめ方とコツとは?
もともとサイボウズも小さい規模で興味のある人から積極的に取り組みました。
新しいチャレンジは、やりたい人だけを先に集めるのが重要であり、主体性が成功を生むと考えています。そして小さく始めて成功体験を生んでいきます。サイボウズではテレワークに関する情報を一般公開していますので、誰でもサイボウズ社の過去の事例やセキュリティ問題の解決法まで学ぶことができます。より詳しい情報が知りたい人にはサイボウズCEOが執筆した書籍などもございます。
サイボウズ社の情報はこちらよりご確認いただけます。
以上、「テレワーク時代における動画ポータルを活用した業務DX」徹底解説でした。
<まとめ>
コロナ禍で加速する業務のテレワークとオンライン化において、情報共有やオフィスのように人が交差しないテレワークの環境下で周囲の状況が把握ができないことが主な課題に挙がりました。
動画ポータルの導入は社内と社外の情報共有や経費削減を解決し、グループウェアやクラウドの利用で、オフィスのような感覚で仕事に取り組める環境が作れることが分かりました。どうぞ皆さまもこちらのセミナーの情報を活かして業務のD Xにお役立てください。