お客様プロフィール
- 会社名
- 国立国際医療研究センター国府台病院様
- 業種
- その他(業種)
- 目的
- 協会・業界団体の情報提供をしたい
事業概要
国内で最も長い児童精神科の歴史を持つ、国立国際医療研究センター国府台病院。
ー:事業内容について教えてください。
宇佐美 政英 氏(以下、敬称略):私が所属する国府台病院の児童精神科は、日本で最も長い歴史を持っており、1948年に設立されました。大人の精神科とは別に児童精神科だけの病棟を持っていることも特徴で、23区内にはここだけです。 大人の精神科は統合失調症やうつ病がほとんどですが、子どもの場合は発達障害や、不登校や家庭内暴力による精神障害が多くなっています。
ー:日本の児童精神科にはどのような課題があるのでしょうか。
宇佐美:アメリカやヨーロッパといった欧米先進国と比べても、児童精神科の専門家や医療スタッフがまったく足りていません。日本児童青年精神医学会の認定を持っている医師が少なく、専門病棟も全国で40弱しかありません。当院も一時期は受診が1年待ちの状態になったこともあり、現場では本当に手が足りないのです。
ー:厚生労働省の「こころの健康づくり対策事業」についてお聞かせください。
宇佐美:厚生労働省が10年ほど前から毎年公募している事業で、子どもの心の診療を行う医師や医療スタッフの育成を目的としています。医療スタッフの対象は、看護師や心理士、ソーシャルワーカーなど、医師だけではありません。 国府台病院の児童精神科では本事業に積極的に参画してきまして、これまで対面の研修会を数多く開催してきました。研修の内容は、思春期精神保健対策とひきこもり対策が中心です。過去には最大で150名前後にご参加いただきました。
ー:オンライン開催となった理由をお聞かせください。
宇佐美:新型コロナウイルスの感染拡大によって、対面による研修を開催することができなくなったことが理由です。今回の取り組みに限らず、医療全体で対面研修や学会は軒並み中止か延期、オンライン開催に変更となりました。 コロナ禍でも児童精神科の担い手を増やすための取り組みは継続していかなければなりません。そこでオンライン開催による研修会の実施に踏み切りました。
ー:オンライン開催における課題をお聞かせください。
宇佐美:課題は接続とセキュリティの問題です。 昨年度はMicrosoft Teamsを使って初めてオンライン研修を実施しました。 参加者の中には、そもそもオンライン研修という開催方法そのものをよく理解していない方もいらっしゃいました。また、地方自治体によっては、職場からセキュリティが厳しく設定されているため、Teamsにうまく接続できず、やむなく受講を断念される方もいらっしゃいました。 これらを踏まえ、今年度はセキュリティの面で信頼でき、なおかつITに慣れていない方でも簡単にログインできる配信システムを求めていました。
ー:「millvi ポータル」をお知りになったきっかけをお聞かせください。
宇佐美:以前、他の方が主催されていた別の医療学会で、実際に「millvi ポータル」を触ったことがきっかけです。そこで主催者の方にご紹介いただきました。
ー:実際に「millvi ポータル」を触ってみての感想をお聞かせください。
宇佐美:ツールやシステムに求めること、それはエラーなく安定して動くことです。我々医師が使う電子カルテも同様に、スムーズであることが求められます。「millvi ポータル」はそういった観点で安心できるな、と感じました。 これまで何回か別の学会にも参加してきましたが、途中で機材トラブルがあったり、ネットワーク上のエラーが起きていたり、ツール導入の大変さを感じていました。
ー:「millvi ポータル」の導入はどのように進んだのでしょうか。
宇佐美:私たちの事務担当が何回かやり取りして導入しました。特に困ったことはなかったと聞いています。
ー:「millvi ポータル」で特に高評価な機能をお聞かせください。
宇佐美:「視聴解析機能」です。今回の案件は厚生労働省の研修会であるため、後日研修会の詳細と結果は国に報告し、受講者には修了証を発行しています。 そのためには誰がどれだけ視聴していたかを視聴ログデータで取得する必要がありました。これまでの集会型での研修とは異なり、オンライン研修では受講状況を確認することは難しいのですが、この「視聴解析機能」によってこの点をクリアすることができました。 また、同時に学習の到達度合いを判断するためにいくつか問題を出したかったため、テスト機能も活用しました。講義の内容に関して、◯✕で答える形式で今回は設定しています。
ー:「視聴解析機能」でどのようなことが分かりましたか。
宇佐美:BIツール「Tableau(タブロー)」と繋げてデータを可視化しているのですが、それによると、受講者の9割は正解の回答をされていました。それだけしっかり受講していただけたということだと思います。また、こういったデータは今後主催する研修会にも活用していきたいですね。
ー:「millvi ポータル」導入のご感想をお聞かせください。
宇佐美:以前に主催した学会では「つながらない」というお叱りをいただくことがあったのですが、今回は滞りなく進行することができ、接続に関するクレームはゼロでした。 また、安定した配信環境のおかげでこれまで参加が難しかった遠方にお住まいの方々や島嶼部にまで幅広く伝えることができ、公益性が求められる国の事業としては成功だと思います。
ー:参加者からの反応があればお聞かせください。
宇佐美:参加者アンケートでは、多くの「極めて満足である」「多少満足である」との回答をいただきまして、不満足の回答はありませんでした。
ー:「millvi ポータル」導入でもっとも高くご評価いただいているポイントをお聞かせください。
宇佐美:オンライン研修会では、「つながらない」が一番ストレスになります。研修会当日は接続をキープし続けるために神経をとても使います。その点、「millvi ポータル」による配信はトラブルがほぼゼロで、完ぺきと言ってよいクオリティだったと思います。
ー:オンラインの研修会は、どういったポイントに「良さ」があると思いますか。
宇佐美:より多くの人に知識やノウハウをお伝えできることです。対面で研修会を開催していた頃は、会場のキャパシティという制限がありました。しかしオンラインであれば、時間さえ都合があえばどこからでも参加でき、人数の制限もほぼありません。 実際、今後開催される予定の「こころの健康づくり対策事業」の研修では、参加者を追加募集することになりました。以前は150名が定員でしたが、次回からは300名としています。
ー:今後の展望をお聞かせください。
宇佐美:「こころの健康づくり対策事業」としてだけでなく、私個人としても日本の児童精神科医が増えることを願っています。研修制度や専門医制度も少しずつ変わりはじめているので、専門家が増え、病院が増えていけばいいですね。そのためにも、今回の事例のようなオンライン研修会を積極的に開催していければよいなと思います。
ー:オンライン研修会を企画されている方へアドバイスをお願いします。
宇佐美:「やってみてください」、これに尽きると思います。デジタルに弱い人でも、「millvi ポータル」のように扱いやすいツールが今は多いです。コロナ禍をきっかけに、今後はオンラインの研修会が多くなると思いますので、少しでも早く始めて慣れることが重要なのではないでしょうか。
ー:ありがとうございました。
事業概要
国内で最も長い児童精神科の歴史を持つ、国立国際医療研究センター国府台病院。
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