インターネットにおける動画コンテンツの配信方法は「ライブ配信」「オンデマンド配信」「疑似ライブ配信」の3つの方法があります。この3つに加えて知っておきたいのが「アーカイブ配信」。
こちらではそのアーカイブ配信について特徴、メリットデメリット、配信方法を詳しく解説します。
目次
1:アーカイブ配信とは?
2:アーカイブ配信の特徴
3:アーカイブ配信のメリット
4:アーカイブ配信のデメリット
5:アーカイブ配信の準備から配信までの流れ
6:アーカイブ配信の活用事例
7:アーカイブ配信に動画配信プラットフォームを活用しよう
8:動画配信おすすめ記事Pick Up
アーカイブ配信とは?
アーカイブ配信とは、過去にライブ配信された映像や音声を録画・保存し、後から視聴者が好きな時に見られるようにする配信形式のことです。「アーカイブ(Archive)」は「記録を保管する」という意味です。
ライブ配信はリアルタイムでの一回限りの視聴が基本ですが、アーカイブ配信はそのライブ配信の記録を再利用する形です。
アーカイブ配信の特徴
オンデマンド配信の一種
視聴者が「見たい」と思ったときにアクセスできるため、オンデマンド配信(VOD:ビデオ・オン・デマンド)の一種と位置づけられます。しかし、オンデマンド配信は映画やドラマなど「ライブ配信を前提としない」配信を指すことが多く、区別して使われるケースがあります。
視聴者に時間の制約がない
ライブ配信に参加できなかった人でも、後から好きなタイミングで視聴できます。
コンテンツを何度も視聴できる
一度行ったライブ配信のコンテンツを、あとから何度も見てもらえるようになります。
新たに動画を制作する手間がかからないため、効率的にコンテンツを増やすことができます。
あとから編集・加工することで、再利用が可能
ライブ配信の録画をそのまま公開することもできますが、より見やすくするために編集・加工を加えてから公開することが一般的です。
不要な部分のカット、テロップの追加、見どころをまとめたダイジェスト版の作成などが行われます。
アーカイブ配信のメリット
視聴者数の制約がない
ライブ配信の時間に都合が合わなかった人にもリーチでき、視聴者数を増やすことができます。
繰り返し視聴ができるため、理解度向上
視聴者が自分のペースで何度も見返せるため、学習コンテンツや複雑な内容の解説に適しています。
コンテンツ資産の再利用
一度開催したイベントやセミナーの価値を長期的に維持し、新たな顧客やリード獲得につなげることができます。
ライブ配信の再利用によるコスト削減
新しいコンテンツを制作するよりも、既存のライブ配信をアーカイブとして活用する方が、時間やコストを抑えられます。
アーカイブ配信のデメリット
リアルタイムならではの臨場感、一体感が弱い
ライブ配信のような臨場感や一体感、その場でのコミュニケーションは失われます。
視聴優先度が下がる可能性
「いつでも見られる」という安心感から、視聴が後回しにされ、結局見てもらえないというリスクがあります。このため、期間限定で公開するなどの工夫がされることもあります。
アーカイブの先行告知によるライブ配信への参加意欲低下
アーカイブ配信があることを事前に告知しすぎると、「ライブに参加しなくても後で見られるからいいや」と考える人が増え、ライブ配信の視聴者が減る可能性があります。
著作権や肖像権の問題
ライブ配信中に流したBGMや使用した映像素材が、アーカイブとして再利用することの許諾を得ていない場合、著作権侵害となるリスクがあります。
アーカイブ配信は、ライブ配信の補完的な役割として非常に重要な配信方法であり、多くのオンラインイベントやセミナーで活用されています。
アーカイブ配信の準備から配信までの流れ
アーカイブ配信の準備から配信までの一般的な流れは、以下の4つのステップに分けられます。
ライブ配信の録画・保存
・録画機能の活用
多くのライブ配信プラットフォーム(YouTube Live、Zoomウェビナーなど)には、配信内容を自動で録画する機能が備わっています。この機能を活用して、ライブ配信の全編を録画します。
・ローカルでのバックアップ
万が一のトラブルに備え、配信プラットフォームの録画機能に加えて、PCなどローカルでも録画しておくことを推奨します。
・参加者への告知
ライブ配信の冒頭で、「このセッションは記録(録画)されており、後日アーカイブ配信を行う予定です」と参加者に伝えておきます。
録画データの編集(必要に応じて)
ライブ配信の映像をそのまま公開することも可能ですが、より見やすく、魅力的なコンテンツにするために編集を加えることが一般的です。
・主な編集内容
不要な部分のカット
配信開始前の待機時間や、ライブ配信中の休憩時間など、本編に関係ない部分をカットします。
見どころの編集
複数のセッションに分かれている場合は、テーマごとに動画を分割したり、特に重要な部分をハイライトとしてまとめたりします。
テロップ・資料の追加
登壇者の発言内容を補足するテロップや、ライブ配信で使用したスライド資料などを編集で挿入することもあります。
映像・音声の調整
音量や画質の調整を行い、より視聴しやすい状態に整えます。
アーカイブ配信の公開設定
編集済みの動画ファイルを、アーカイブ配信を行うプラットフォーム(YouTube、Vimeo、動画配信プラットフォームなど)にアップロードします。
・公開設定の内容決定
公開範囲
誰でも視聴できるように「公開」にするか、参加者限定で「限定公開」(URLを知っている人だけが視聴可能)にするか、パスワードを設けて「非公開」にするかなどを決定します。有料セミナーの場合は、チケット購入者のみが視聴できるように設定します。
視聴期限
「期間限定公開」とするか、「永続的に公開」するかを決めます。期間限定にすることで、視聴者の視聴意欲を高めることができます。
サムネイル・タイトル・概要欄の設定
視聴者の興味を引くような魅力的なタイトルやサムネイルを設定します。概要欄には動画の内容やタイムスタンプ(チャプター)などを記載しておくと、利便性が向上します。
視聴者への告知と誘導
・告知手段
アーカイブ配信を開始したことを、メールマガジン、SNS、ウェブサイトなどで広く告知します。
・導線の確保
ライブ配信に参加できなかった人や、見返したい人が簡単にアーカイブにたどり着けるよう、分かりやすい場所にリンクを設置します。
・視聴特典の用意
「今なら期間限定で公開中」といったメッセージや、「アーカイブを見てくれた人限定の特典」などを設けることで、視聴を促すことができます。
アーカイブ配信の活用事例
当社お客様でアーカイブ配信を活用いただいている事例をいくつかご紹介します。アーカイブ配信活用の参考にぜひなさってください。
【公益社団法人日本プラントメンテナンス協会様】大型イベントを動画配信。会場費削減・9万再生突破
【学習院女子大学様】2ヶ月で導入し、運用の手間をかけずに動画配信を実現。millvi導入事例
【株式会社TYO様】1,000名規模の新卒採用イベントをライブ動画配信に変更
アーカイブ配信に動画配信プラットフォームを活用しよう
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